前回の説明の続きです。
A2Aの薬の内容の復習(1.A2Aの開発品としての説明 その1)、
A2Aの薬の内容の復習(1.毒性リスクの低減 その2)、
A2Aの薬の内容の復習(2.開発品のメリット その1)、
A2Aの薬の内容の復習(2.開発品のメリット その2)、
A2Aの薬の内容の復習(2.開発品のメリット その3 + 3.前臨床結果(ADHD))、
A2Aの薬の内容の復習(4.競合薬(ADHD)について)、
A2Aの薬の内容の復習(5.がん免疫療法について その1)、
A2Aの薬の内容の復習(5.がん免疫療法について その2)、
A2Aの薬の内容の復習(6.A2A受容体拮抗薬への期待)、
A2Aの薬の内容の復習(7.A2A受容体拮抗薬による効能(研究) その1)、
A2Aの薬の内容の復習(7.A2A受容体拮抗薬による効能(研究) その2)、
A2Aの薬の内容の復習(7.A2A受容体拮抗薬による効能(研究) その3、
A2Aの薬の内容の復習(7.A2A受容体拮抗薬による効能(研究) その4)、
A2Aの薬の内容の復習(8.A2A受容体拮抗薬の開発について雑感 その1)
今回はちょっと思ったメモを。
基本はR&D Day 資料(そーせいHP)を中心に話を進めています。
過去のA2A関係の記事はこちら。
そーせい 予定・予想スケジュール(まとめ 呼吸器、ノル・ロラ、Mシリーズ、A2A)、
そーせい 予定・予想スケジュール(草案4 A2A)、
A2Aの臨床開始IRを受けて
注意
もしもおかしな点があれば、ご連絡をお願いします。
(たぶん空回りしない投資へ(PC用?)のどこかの記事に
コメントを頂ける方が確実に反応できます。)
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8.A2A受容体拮抗薬の開発について雑感
2.市場規模について
これも会社で$2bn以上とされています。
まあ、効能も出ていないし先行薬もないのに市場規模って
ちゃんとわかるわけないでしょう?というのが答えなんでしょう。
プロが予測できないのに
素人の私が予測できるわけもないので
具体的な数字は避けます。
ただ、癌領域は生死と近い点、
非常に患者数が多い点がありますので、
相当な市場規模だとは思われます。
数千万人の患者数がいることでしょう。
そして、今回のA2A拮抗薬は低分子薬であり、
経口薬投与の可能性も高いので
非常に費用面でのメリットは大きいです。
製薬業界は技術革新が進んでいる一方で、
今効能が大きくてもコストで問題になっている薬は少なくないので、
低コスト且つ効能が期待できるものは
非常に重宝されると期待できます。
それが新薬でジェネリックじゃないこともポイントですね。
濃度ではなく、ちゃんと効能の結果が残っていますから。
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ただ、それであるが故に今売れているモノクロナール抗体医薬品と比べれば
患者さんあたりの単価は大きく下がるでしょうから、
かなり適用範囲且つ高頻度にならないと5000億円だ1兆円だという売上は難しいかなと思います。
こうなると単価が安くなることは本来メーカーと患者と国(保険屋さん)と
WIN-WIN-WINであるわけですが、
導出する企業的にはちょっとしたジレンマがありますねー。
上市後はロイヤリティー収入⇒売上が大きいに越したことはないとなり、
儲かるためには単価が高いというのもポイントだったりしますからね。
まあ、このあたりの問題は上市してからで、
まだまだ第Ⅰ相の時点では欲張った話になるわけですが。。。
あと、ADHDの治療薬を並行で行わずに癌一本にしたということは
ADHDで想定していた市場ピークを大幅に超える見込みがあったからで、
「$2bn以上」として出ているのは控えめではあるんだろうなと思ってはいます。
そうじゃなければ、神経系の治験を進めていったでしょうしね。
あとは競合薬。
A2A拮抗薬を他のメーカーが作っていない訳はないでしょうから、
それらとの優位性があるのか?
それらもポイントかと思います。
2016年7月21日 記述
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