前回の説明の続きです。
A2Aの薬の内容の復習(1.A2Aの開発品としての説明 その1)、
A2Aの薬の内容の復習(1.毒性リスクの低減 その2)、
A2Aの薬の内容の復習(2.開発品のメリット その1)、
A2Aの薬の内容の復習(2.開発品のメリット その2)、
A2Aの薬の内容の復習(2.開発品のメリット その3 + 3.前臨床結果(ADHD))
今回はADHDの競合薬についての説明を。
とりあえずは去年のR&D Day 資料(そーせいHP)が一番詳しく書いてありますので、
こちらを中心に確認したいと思います。
過去のA2A関係の記事はこちら。
そーせい 予定・予想スケジュール(まとめ 呼吸器、ノル・ロラ、Mシリーズ、A2A)、
そーせい 予定・予想スケジュール(草案4 A2A)、
A2Aの臨床開始IRを受けて
注意
もしもおかしな点があれば、ご連絡をお願いします。
(たぶん空回りしない投資へ(PC用?)のどこかの記事に
コメントを頂ける方が確実に反応できます。)
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4.ADHDの競合薬
今回はp.12のパイプラインの市場性について資料を見てください。
一番右の方に競合薬の欄がありますので、
A2AにはStrattera 7億ドルとVyvanse 14億ドルとありますね。
それぞれを簡単に調査してみました。
4-1.Strattera
Stratteraは経口薬のようですね。
注意欠陥/多動性障害(AD/HD)治療剤「ストラテラⓇ」、 日本で初めて、成人期のAD/HDへの適応承認(Eli Lilly Japan HP)
ただ、副作用はそこそこあるようです。(以下、引用)
成人期AD/HDへの安全性
国際共同試験において、安全性評価対象例392例(日本人患者278例を含む)中315 例(80.4 %)に副作用が報告されました。主な副作用は、悪心(46.9%)、食欲減退(20.9 %)、傾眠(16.6%)、口渇(13.8%)、頭痛(10.5% )でした。
効果がある薬に副作用はつきものなんですが、
80%も出てくるのってかなり辛いですね。。。
しかし、これでも7億ドルも売れているわけですから、
ADHDを治療するのには比較的強い作用の薬になるということがわかります。
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4-2.Vyvanse
日本語のwikipediaで簡単に見つけきれなかったので、
ググったら面白い情報がありましたので引用を。
(非常に長い記事なので当該の箇所を見つけるのに苦労するかもしれません。。。)
上記、略
ここで注目すべきことは、このブログでも紹介したことがある、Vyvanse(国内未発売)です。2007年にFDAによって承認され、2012年度に大人のADHDの使用が承認されたばかりにも係らず(2007年度から使用していた子供が成人に達したからでしょうけど)、28位にランクインしていることに注目すべきです。Vyvanseよりははるかに安全なストラテラは95位です。Vyvanse(一般名Lisdexamfetamine)は覚せい剤系のADHD治療薬です(phenethylamineとamphetamineのプロドラッグ)。子供時代からADHDと診断されて、この薬が開始され、以後は生涯にわたって少量の覚せい剤を使用し続け(生殺しのような状態)、国のために働き続けるといった現代社会の奴隷がどんどん製造されているようです。インカ帝国と全く同じですね。北朝鮮でも覚せい剤を巧みに使い国民を奴隷のように支配している疑惑があります。ADHDと診断されVyvanseを飲むことになったら、それは国によって飼い殺しの人生となることを意味する時代になったのかもやしれません。(関連ブログ2013年11月20日 大人のADHD)
下記、略
中毒性が高いんですね。
覚せい剤もどきという内容です。
引用先のブログからリンクを貼ってあるブログに
更に詳しいこと(ADHDについても含めて)が書いてありますので、
お時間があればご参照を。
売れているのは、効能だけでもなさそうなのが怖いです。。。
4-3.ADHD競合薬のその他
ADHDの治療薬についてまとめられていたサイトがありましたので、
リンク先を貼っておきますね。
ADHDの治療に効果のある薬のまとめ(適応外処方も含む)(いつも空がみえるから)
いくつかのアプローチがあるようです。
今回はあまり言及はしませんが、
ガン系の終了(良い結果、悪い結果含む)後に
適用拡大があれば真面目に調べたいですね。
4-4.ADHD競合薬を調べての雑感
売れている薬のどれも非常に課題が残っている感じですね。
副作用が非常に出やすい、依存性がかなり強い等。
他にも死亡事例なども最近出ているようですね。
ADHDの症状は程度によっては
仕事も生活も困難になると思いますので
これらの治療薬でも使わざるを得ないのも事実。
p.38などに書いてあった副作用の緩和というのは非常にキーになりそうです。
しかし、現行薬が比較的強い副作用を発症しているため、
それを改善できていたとしても、どこまで改善できているか?がポイントになりますね。
ただ、そこそこ副作用が強くても上市されているというのは
治験前としては意味が大きいかなと。
上市までのハードルがやや低めという見方もできますし。
また、癌系の薬は副作用が非常に強いものが多いですし、
比較的短期的に生命へ関わる疾患なので
こちらを優先させたことも理由になるのかなと考えたりしました。
2016年7月16日 記述
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