今のヘプタレス社のパイプラインで
自社開発⇒導出できている唯一?の薬です。
元々の予定はADHD(注意欠如・多動性障害)を軸で開発されていたのですが、
今の中心はがん免疫療法が中心になってしまいました。
元々は、今年(2015年)からPh1開始、2年後の2017年にはPh2開始と
R&D Dayで報告されていましたが、
ADHD⇒がんへの変更に伴い、
スケジュールの変更は確実にあったと思います。
元々のスケジュール引用先 R&D Day 資料 p51 (そーせいHP)
いい方向で変更になったので、
株主としては不満はありませんが、
逆にスケジュールが分かりにくくなったので、
勝手に妄想して予想してみます。
注意
もしもおかしな点があれば、ご連絡をお願いします。
(たぶん空回りしない投資へ(PC用?)のどこかの記事に
コメントを頂ける方が確実に反応できます。)
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1.アストラゼネカ社への導出IRについて
とりあえずは先日のIRを確認してみましょう。(一部を抜粋)
本契約に基づき、Heptares 社は、HTL-1071 の研究・開発、製造・販売に関する独占的権利
をアストラゼネカ社に導出します。さらに、両社でがん免疫療法における新たなアデノシン A2A
受容体拮抗薬の探索を目指し、共同研究プログラムを開始いたします。
今回の提携により、Heptares 社は 10 百万米ドルの契約一時金に加え、早期達成が見込まれ
る前臨床研究結果および臨床試験開始に応じて相当額のマイルストンを受領いたします。さら
に、予め定められた開発および販売の目標の達成に応じて、総額 500 百万米ドルを超える開発
および販売マイルストンや、販売額に応じた最二桁比率の段階的ロイヤリティを受領するこ
とが可能となります。会社 Heptares 社とアストラゼネカ社の複数のがん種を標的とするがん免疫 療法開発での提携に関する共同発表のお知らせ (そーせいHP)
スケジュールに関係しそうなポイントを見てみましょう。
「早期達成が見込まれる前臨床研究結果および臨床試験開始に応じて
相当額のマイルストンを受領いたします」
という点です。
ここに敢えて、早期達成が見込まれるという文言が入っているという点は注意が必要でしょう。
通常の前臨床は2年程度はかかると思いますが、
本来ADHDが今年(2015年)から臨床入り予定でしたので、
安全性に関する試験データはあった可能性は高いでし、
並列・もしくは時間差で対がんの前臨床がスタートしていた可能性は十分あると思います。
そういう点では、年内に前臨床が終わる可能性が高いとは言いませんが、
来年中には前臨床研究結果+臨床入りによるマイル取得は濃厚だと考えます。
上手くいけば、前臨床研究結果が今年度内に出る可能性はあります。
2015年11月8日 上記修正
前臨床自体はADHDでやっていて、
ADHDではIND openの段階まで進んでいました。
そして、がん免疫療法への適用に関しても同じくIND openの状況という
発表がされておりますので、前臨床試験データは
基本的にはADHDのもので進むつもりでは?と考えられます。
Corporate Overview 2015 p.10 (ヘプタレス社HP)
それを考慮すると、
上手くいけば年内~年度内に臨床入りする可能性もありますし、
一方で前臨床データはがん適用として欲しいと言われる可能性もありますので、
追加データの提出も十分に視野に入れておく必要があります。
そうなると、長ければ2年ほど先になる可能性もあります。
2016年7月6日 上記修正
1-2.臨床入りIRを受けて
2016年7月6日にそーせい社から
臨床開始の正式なIRが出てきました。
がん免疫療法の新薬候補の第1相臨床試験開始に伴い、子会社Heptares社はAstraZeneca社から10百万米ドルのマイルストンを受領
以下、IR文を引用
本日、当社子会社 Heptares Therapeutics (ヘプタレス・セラピューティクス、以下、
「Heptares」)は、がん免疫療法の候補薬である HTL1071(AZD4635)が、第 I 相臨床試験におい
て最初の被験者に投与されたことを提携先である AstraZeneca 社より報告を受けたと発表しま
した。これにより、Heptares 社は提携先である AstraZeneca 社より 10 百万米ドルを受領するこ
とになります。
ヒトへの初めての投与となる本試験は、約 50 名の進行悪性固形腫瘍患者と非小細胞肺がん患者
を対象に AstraZeneca 社が現在行っている試験です。HTL1071 単独投与時、及び PD-L1 に対するヒトモノクローナル抗体として開発中のdurvalumabとの併用下でのHTL1071の最大耐量(MTD)
を決定することを主な目的としています。MTD が判明次第、安全性、忍容性、薬物動態及び選
定用量の抗腫瘍作用を更に検討するために、第 II 相臨床試験の実施が予定されています。
以上のことより、臨床入りが開始されました。
まとめ
前臨床終了の可能性 2015年末~2017年4Q?
臨床入り(第Ⅰ相開始)の可能性 2016年1Q~2018年1Q?
前臨床終了は未定 2017年度内?2017年内まで?
臨床入り(第Ⅰ相開始) 2016年7月6日(そーせい公表)
*これ以外にあるかは現在不明
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2.誤解してはいけない発生予定マイル金額
何度かもう一つのブログで注意書きをしましたが、
間違えやすいので再度書いておきます。
言葉で上手く表せないので、式で。
予想1)契約一時金(10MD)+前臨床研究結果+臨床試験開始+開発及び販売目標の達成マイル=500MD
予想2)契約一時金(10MD)は500MDに入らない。
前臨床研究結果+臨床試験開始+開発及び販売目標の達成マイル=500MD予想3)契約一時金(10MD)及び前臨床研究結果(金額不明)、臨床試験開始(金額不明)は500MDに入らない。
開発及び販売目標の達成マイルのみで500MD。(臨床開始以降マイルのみで)どれだろうが、前臨床の結果すら出ていない状況で
契約一時金10MDを含んだ500MD、最大10%越えのロイヤリティでも
十分過ぎるほど素晴らしいとは思っていました。そのため、お金が近いうちに入ってくるんでしょ?的なザックリしたとらえ方だったわけです。
しかし、現在の株価は軟調ですし、手持ち資金もなくて妄想しかできないため、
上記の予想をきちんと自分の中で整理してみました。自分の拙い日本語をフル動員した結果、
予想3の最もモリモリの契約条件だということが判明しました。ですので、前臨床研究結果や臨床試験開始時に各々どれほどの金額が受領できるかは不明ですが、
500MDはP1結果以降に対するお金ですので、
実質の契約総額は10MD+500MD+(数十~)MDがヘプタレスに入るビッグ契約なわけですね。
今回の契約は総額が500MDということではありません。
契約一時金と前臨床研究結果によるマイル、臨床試験開始時に入るマイルを除いた
P1結果以降にもらえるマイルが最高500MD+ロイヤリティー(最大2桁)です。
そのため、例えば前臨床研究結果によって10MDが入ったとしても、
500MDは減りませんので悪しからず。
また、500MDを超えるという点は注意が必要です。
うまくいけば、プラスアルファがありますという意味合いです。
まあ、今の状況を考えると、これがわかる頃には
そのプラスアルファの金額は目立たない可能性が高いですが。
個人的には前臨床研究結果によって10MD~20MD、
臨床試験入りでも10MD~20MD位じゃないかと勝手に予想していますが、
相場も知らない素人ですので根拠はほぼありません。
予想スケジュールやマイル金額は
あくまで私見ですので、
投資は自己責任でお願いいたします。
以下、2016年7月6日のIRを見て上記修正
2015年10月14日 記述
2015年11月8日 修正
2016年7月6日 修正
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