そーせいとムスカリン受動薬(M1&M4、デュアル) 2,016年2月末変更版

前にムスカリン受動薬について書いていましたが、
あれからM1の進捗IRが出てきたために
修正をする必要があるかなと思いましたので別記で書いてみました。

ヘプ社が抱えている自社開発のトップランナーであり、
期待の星ですので皆さん楽しみにしているものですよね。

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本記事は前に書いたそーせい 予定・予想スケジュール(草案3 M1・M4関係)
そーせいとムスカリン受動薬(M1&M4、デュアル)を基本にして修正・加筆してます。

また、基本的にはR&D Day 資料子会社Heptares社、ファーストインクラスの選択的ムスカリンM1受容体作動薬HTL9936が後期第I相臨床試験を良好な結果で終了(そーせいHP)を参照しながらご覧ください。

<注意>
もしもおかしな点があれば、ご連絡をお願いします。
(たぶん空回りしない投資へ(PC用?)のどこかの記事に
コメントを頂ける方が確実に反応できます。)

1.選択的ムスカリン受容体作動薬(M1、M4)の市場規模

R&D Day 資料のp.12に「Heptares社のパイプラインが生み出せる価値」として、
M1とM4、M1/M4の市場規模が書かれています。

・M1受容体薬 ・・・ AD(アルツハイマー病) 70億ドル。
+Sz(統合失調症)とPD(パーキンソン病)
<どちらも市場規模は未記載>
⇒ピーク売上が30~50億ドル。(ちなみに対抗薬のアリセプトは39億ドル)

・M4受容体薬 ・・・ Szのみ 65億ドル。
+AD等を含めると総額130億ドル。
⇒ピーク売上が30~50億ドル。(ちなみに対抗薬のアビリファイは5.7億ドル)

・M1/M4受容体薬 ・・・ ADやSz、PDを含めて 総額200億ドル。
⇒ピーク売上が50~100億ドル。(ちなみに対抗薬は現在のところなし)

どれも一発ホームラン級の売上を期待できますね。
巨大市場COPD薬の中でもトップクラスの効能を持つウルティブロですら、
業者によってはピーク売上予想がブロックバスター(10億ドル)程度とか言われていますから。

特にM1/M4は日本円で1兆円も狙える超大物です。
いつ・どういう形で導出契約を組むかですけど、
ロイヤリティーは相当なものを期待できます。
10%でも1000億円ですからね。

2.M1の開発状況について

ここで確認しておきますが、
GPCR構造ベースドラッグデザインできるStaR®技術からの産物ではありません。
ヘプタレス社のウリなんですが、このM1は違います。
(StaR®技術の最初の自社開発はA2Aです。)

そういう意味では、何でこれを自社開発という
大きなリスクを背負って開発しているのかという気持ちがあるのですが、
逆にStaR®技術を適用して探索した化合物と比較しても
十分に有効なものが発見できたから開発を続けているのだろうなと思っていました。

そんな中で発表されたのが、
「子会社Heptares 社、GPCRをターゲットとした独自の構造ベース創薬の促進と拡大を目指し、協力的な研究開発イニシアチブであるORBIT開始のお知らせ」でした。

これまで知られていた内容は第Ⅰ相のHTL9936のみで
StaR®技術じゃないとだけ知らされていたわけです。

「変だな」とは感じていたものの、
StaR®技術で検証しても十分に良好な設計になっているものだと考えていました。

しかし、HTL18318の存在を知ってビックリしたと共に、
ヘプタレス社という企業の凄さを強く感じます。

この2剤について公式な情報ではないですが、
そーせい最古株のhatiさんのブログに
両社は独立したプロジェクトであると書かれています。
バイオの怪物そーせい・ヘプ(バイオベンチャー投資)

フラグシップ薬がどうしてこれなのかを薄らですが感じています。

前にR&Dで語られていたもの(たぶんHTL9936)は
アリセプトの改良品的な立ち位置の様子でした。(更なる改良版という感じ)

薬の立ち位置や背景技術には、別途まとめます。
(一応の参考はR&D Day p22-31 (そーせいHP))
基本的にはAD(アルツハイマー病)がターゲットになります。
(たぶんHTL18318も同じかなと)

すでに臨床の第Ⅰ相aもbも良好な結果だと発表されております。(2015 年6月17日、2016年2月10日 )
第Ⅰ相aはこちら
子会社 Heptares 社の選択的ムスカリン M1受容体作動薬(HTL9936)が 前期第Ⅰ相臨床試験を良好な結果で終了  (そーせいHP)

導出についてはまだ不明です。
今年度に導出予定されていると個人投資家の間では予想されていましたが、
今年度も残りひと月ですし、キャッシュリッチで金銭的にも急ぐ必要もないので、
来年度中までに行われる可能性が高いと思います。

第Ⅰ相bの終了予定は、
健康的な高齢者の認知機能改善及び
健康な高齢者へのfMRIによる認知機能イメージングを確認予定でしたが、
順調に進捗が進んでいますね。
(R&D Day p31 (そーせいHP))

M1作動薬
– アルツハイマ 病、統合失調症における認知機能障害 ー病、統合失調症における認知機能障害
M1 受容体- 認知機能
• M1受容体への高い選択性、優れた薬理学的プロフィールを確認
• Phase Ia試験を既に終了
• 高齢者を対象としたPoC試験結果 2015/16年(予定)
• 高齢者を対象としたPoC試験結果 2015/16年(予定)
アルツハイマー病を対象としたPoC試験結果 2016/17年(予定)

引用 R&D Day p25 (そーせいHP))

今回のM1で2本のパイプラインという内容は色んな意味で衝撃が大きかったと思います。
1.難しいアルツハイマー薬で臨床入りできる薬が新しく出てきた。
(導出の持ち数が増える)
2.そーせいが公開している情報がすべてのパイプラインを示しているわけではなく、
ヘプタレス社があえて開発を隠して開発を進めているモノの中に
臨床入りするほど進捗しているものがあり、
まだまだ隠し持っている可能性を示唆した。
(普通のバイオはほぼ全部開示)
3.M1だけでデュアル薬、M1/M4デュアルも複数の複合薬を
今後開発できる可能性を示唆した。
(大型薬の開発できる可能性がさらに広がった。)

「この男 底がしれん」と思わせたことは
パイプラインが増えたこと以上に株価にとっても大きいことだと思います。
つまり、やろうと思えばいつでも株価へ影響が大きな情報を出せるかもしれないわけですから。

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3.M4の開発状況について

M4はどちらかというとSZ(統合失調症)をターゲットにしているようですね。
ただ、市販薬がないだけで、認知症もターゲットにしています。

M4は今年(2016年)から治験スタート予定です。
(R&D Day p32-34 (そーせいHP))

M4作動薬 – 精神疾患および行動障害
• 統合失調症およびアルツハイマー病への適用の可能性
• M4受容体への高い選択性、優れた薬理学的プロフィールを確認
• Phase I試験開始 2016年(予定)
統合失調症を対象としたPoC試験結果 2017/18年(予定)

引用 R&D Day p25 (そーせいHP))

今年度中なのか来年度なのかが気になっていましたが、
M1のIRを見てまだまだ先かなと勝手に思っています。
特に理由はなく、HTL18318と同時期かちょっと後じゃないかと思っただけですので、
あまり気にしないでください。

4.M1/M4デュアル作動薬のスケジュールについて

表題大きくしましたが、これが現在の本命薬の位置になっています。
ウルティブロと同じように、
2剤によって作用機構が増えて、
多くの症例へ、より強い効能を期待できます。

これが本当に発売されれば凄い金額を期待でき、
そーせいによる報告では、強気の50億米ドル(6000億円程度)以上の
ピーク売上高を期待している様子です。
(R&D Day p12 (そーせいHP))

スケジュールはこちら。

M1/M4デュアル作動薬 – 認知機能障害および精神疾患
• Phase I試験開始 2016/17年(予定)、
Phase IIa試験開始 2017/18年(予定)

この流れですと、M4とM1/M4デュアルの開発はほぼ平行に行われますね。

先ほど書いたんですが、M1/M4デュアルは必ずしも1本とは限りません。
開発の状況次第では2本以上の可能性もあります。

これらがうまく転がると、
導出契約の金額や売上予想は恐ろしい金額になるかもしれません。

5.M1及びM4、M1/M4の導出されるタイミングは?

それが分かったら誰も苦労しないわけですが、
こういうのを予想するのが投資の楽しみでもありますので
ちょっとやってみます。

5-1.M1の導出確率が高いと思っている順に

1.第Ⅰ相bの結果確認後(2016年前半)
・・・ 社長の2Q決算でも匂わしてましたね。
また、先日の社長のインタビューにも2016年の最初の大きなニュースに
なるとの話がありましたので、近々の可能性は十分にあるかと思います。
2.第Ⅱ相bの結果確認後(2017年冬~2018年春)
・・・ M4が順調にいくと第Ⅰ相結果がわかってくるころ。
同時導出(M4、M1/M4デュアル)のトリプルセットで。
3.承認後(2021年前半?)
・・・ 兆円企業への近道。その他導出や提携の進捗が順調なので、
資金的にチャレンジする可能性もあるかと。
4.第Ⅱ相aの結果確認後(2016年冬~2017年春)
5.第Ⅲ相終了後(2019年後半)

やろうと思えばいつでも導出できる可能性があるのですが、
資金面、その他開発面を考えると、
相当良好な提携条件でなければ導出はしないかと思います。

先日のファイザー社への戦略的提携&第三者割り当てを考えても、
焦るような企業状況じゃないですよね。

ただ、こうなると2017年3月度までに230億円の売り上げを達成することは
ヘプタレス社の士気を上げるために必要だと思いますので、
何かしらの導出は行われるとは思いますが、
それがM1を1本だけなのかM1/M4デュアルまでなのかは不明です。
CGRPとA2Aの進捗だけでも相当大きなマイルは期待できますので、
それらの進捗が次第で動きも変わってくるかもしれません。
(研究開発費が40億円/年を掲げていましたが、
スペシャリティーファーマを考えているとのことでしたので、
可能性は低いですがM1/M4を温存することも可能性がないわけではないかと思います。)

5-2.M4の導出確率が高いと思っている順に

私が導出先の責任者だったら、M1とM4(及びデュアル)はセットで欲しいと思います。
そのため、先に述べたようにM4の動きと一緒にM1も連動する可能性が高いんじゃないかと。

すると、M4が導出されるタイミングは?という話になりますので、
タイミング予想を下記に。

1.前臨床の結果確認後~臨床入り前(2016年前半?)
・・・M1の第Ⅰ相bの結果を確認し、Mシリーズの信頼性が高まってから。
2.第Ⅰ相の結果確認後(2017年のどこか)
・・・M1/M4デュアル薬の前臨床の結果、M1の第Ⅱ相結果を確認してから。
3.第Ⅲ相終了後(2021年?)
・・・M1の承認終了後、セット販売。
4.第Ⅱ相の結果確認後(2018年後半~2019年前半)

基本は先行するM1の動きを見ながらになると思います。
薬の信用性とセット販売による契約金及び開発薬の競争力を保つためです。

ただ、M4臨床入りのタイミングではM1も第Ⅱ相ですから、
ちょうど良いタイミングに見えるのは私だけでしょうか?

5-3.M1/M4の導出確率が高いと思っている順に

上に引用したスケジュールから、
Phase I試験開始 2016/17年(予定)とのことですので、
逆算する前臨床終了は「2016年中旬~年末」になるのかなと思います。

このデュアル薬が開発中≒M1もM4も失敗していないということになりますので、
成功する可能性が十分に高いでしょう。
そういうことを考えて、以下の順番が私の予想です。

1.前臨床の結果確認後(2016年後半~2017年前半)
・・・M1の第Ⅰ相bの結果、M4の前臨床結果を確認してから。
2.承認後(2021年後半?)
・・・もっともパンチ力があるデュアル品だけは自社開発。
3.第Ⅲ相終了後(2020年後半?)
4.第Ⅰ相の結果確認後(2017年後半~2018年前半)
5.第Ⅱ相aの結果確認後(2018年後半~2019年前半)

導出するなら早期に、早期じゃなければ治験終了後(もしくは承認後)に
導出するのではないかなと思ったりしています。
理由は簡単で、それだけのパワーがある薬だからです。
中途半端なタイミングでの導出はありえないかなと勝手に思っています。

いつ導出するか?どこまで開発が進むか?
色々と楽しみが詰まっていますが、
考えられる組合せの数が増えましたので、
これは戦略次第で温存した形になることも考慮できるかと思います。

6.早期導出された際に支払われる一時金は?

今期の予測が売上117億円とR&D Day 資料(p.61)などに出ていましたね。
たしか、導出は2つが当時の予定で、
具体的な開発薬の名前は出していなかったように記憶しています。
当然、一番進捗があるM1が候補だと考えるべきでしょう。

また、大きな収益源であるCOPD薬のマイル&ロイヤリティー
(ヘプタレス社買収前の収益予想)も個人投資家説明会の資料(p.42)に書いてありますので、
導出によるお金で支払われる一時金(及びマイル)の予想ができますので、
ざっくりと予想してみます。

ヘプタレス社買収前の2016年3月度収益予想は
約45億円となってますので、

117億円(ヘプ社買収後) – 45億円(ヘプ社買収前) = 72億円(ヘプ社による売上) となりますね。

72億円のうち、現在ヘプ社関係でお金が発生した案件は、
3Qまでの分は以前まとめたのでそちらを参照ください。
そーせい決算予測(2016年3月期 第3四半期)から数字をもってきます。

 

これまでの売上高は77.4億円になっていますので、
117億円 – 77.4億円 ≒ 40億円

前Qを考えると、確実に入るロイヤリティーは6億円強かと思います。
40億円 – 6億円 ≒ 34億円

今年度中に発生しそうなお金は
A2Aの前臨床終了によるマイルぐらいで、
A2Aの臨床入りやCGRPの前臨床終了は来年度かなと思います。
そーせい 予定・予想スケジュール(草案4 A2A)
そーせい 予定・予想スケジュール(草案5 CGRP)

契約するターゲットの数によりますが、
ファイザー社からの提携一時金も可能性はありますね。
前は1つ10MD(12億円)ぐらいかと思っていましたが、
最近は5MD(6億円)程度かも知れないなと思っています。
資本提携から数か月たちましたが、
思っていたよりもスグに契約に至らず、あんまり期待できないですね。

A2Aの前臨床終了も大きい金額が入るとは思いますが、
30億円もないでしょうから、
A2Aの前臨床終了+ファイザーとの契約一時金を合わせる計画だったのか?
それとも30MD程度のM1の導出一時金が予定されていたのか?

経営陣しかわからない情報なので、
時がたつまでどういうことなのかは不明ですねー。

しかし、先日の3Q決算で業績予想の修正が発表されなかったので、
まだ今年度を諦める必要がないと考えているのは能天気だからでしょうかね?
ぼちぼちで見守っていきましょう!

2016年 2月 25日 記述

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