そーせいとムスカリン受動薬(M1&M4、デュアル)

現そーせいの絶対エースへ一気に駆け上った感があるヘプタレス社。
COPD薬の存在が霞むような眩い光を放っていますね。

そんなヘプ社が抱えている自社開発のトップランナーからまとめてみることにしましたので、
お時間がある方はお時間をつぶしてください。
基本は前に書いたそーせい 予定・予想スケジュール(草案3 M1・M4関係)を修正・加筆してます。

基本的にはR&D Day 資料を参照しながらご覧ください。

<注意>
もしもおかしな点があれば、ご連絡をお願いします。
(たぶん空回りしない投資へ(PC用?)のどこかの記事に
コメントを頂ける方が確実に反応できます。)

1.選択的ムスカリン受容体作動薬(M1、M4)の市場規模

R&D Day 資料のp.12に「Heptares社のパイプラインが生み出せる価値」として、
M1とM4、M1/M4の市場規模が書かれています。

M1受容体薬は市場規模がAD(アルツハイマー病)のみで70億ドル。
加えてSz(統合失調症)とPD(パーキンソン病)の市場も可能性あり。
⇒ピーク売上が30~50億ドル。(ちなみに対抗薬のアリセプトは39億ドル)

M4受容体薬は市場規模がSzのみで65億ドル。
加えてADの市場等も含めると130億ドル。
⇒ピーク売上が30~50億ドル。(ちなみに対抗薬のアビリファイは5.7億ドル)

M1/M4受容体薬は市場規模がADやSz、PDなどを含めて200億ドル。
⇒ピーク売上が50~100億ドル。(ちなみに対抗薬は現在のところなし)

どれも一発ホームラン級の売上を期待できますね。
特にM1/M4は1兆円も狙える大物です。

これらが上市された(ピーク売上1兆円)場合、
ロイヤリティーが10%としても1000億円の収益が期待されます。
やばいですね。。。兆円企業が本当に確定する収益力。

それにこのレベルの薬が本当に10%で契約されるわけもないので、
期待収益は。。。
妄想はさておき、次に進みましょう。

2.M1の開発状況について

ここで確認しておきますが、
GPCR構造ベースドラッグデザインできるStaR®技術からの産物ではありません。
ヘプタレス社のウリなんですが、このM1・M4は違います。
(StaR®技術の最初の自社開発はA2Aです。)

そういう意味では、何でこれを自社開発という
大きなリスクを背負って開発しているのかという気持ちがあるのですが、
逆にStaR®技術を適用して探索した化合物と比較しても
十分に有効なものが発見できたから開発を続けているのだろうなと思います。

自社でリスクを背負っても大丈夫と判断できるレベルの完成度なんでしょうね。
フラグシップ薬といってもいいものであるため、
十分に慎重に吟味した結果なんでしょうね。

アリセプトの改良品的な立ち位置の様子。(更なる改良版という感じ)
薬の立ち位置や背景技術には、別途まとめます。
(一応の参考はR&D Day p22-31 (そーせいHP))
基本的にはAD(アルツハイマー病)がターゲットになります。

すでに臨床の第Ⅰ相aは良好な結果だと発表されております。(2015 年6月17日 )
子会社 Heptares 社の選択的ムスカリン M1受容体作動薬(HTL9936)が 前期第Ⅰ相臨床試験を良好な結果で終了  (そーせいHP)

導出については、第Ⅰ相aを終了しても保留のままです。
今年度に導出予定されていると推定されていたので、
ちょっと意外な感じになっていますが、実際には年度内導出予定もあるとのこと。
(絶対に今年度とも言っていませんが。。。)

スケジュールに関しては、また後で記述します。

第Ⅰ相bの終了予定は、
健康的な高齢者の認知機能改善及び
健康な高齢者へのfMRIによる認知機能イメージングを確認予定です。
(R&D Day p31 (そーせいHP))

M1作動薬
– アルツハイマ 病、統合失調症における認知機能障害 ー病、統合失調症における認知機能障害
M1 受容体- 認知機能
• M1受容体への高い選択性、優れた薬理学的プロフィールを確認
• Phase Ia試験を既に終了
• 高齢者を対象としたPoC試験結果 2015/16年(予定)
• 高齢者を対象としたPoC試験結果 2015/16年(予定)
アルツハイマー病を対象としたPoC試験結果 2016/17年(予定)

引用 R&D Day p25 (そーせいHP))

3.M4の開発状況について

M4はどちらかというとSZ(統合失調症)をターゲットにしている様子。
ただ、市販薬がないだけで、認知症もターゲットにしています。

M4は来年(2016年)から治験スタート予定です。
(R&D Day p32-34 (そーせいHP))

M4作動薬 – 精神疾患および行動障害
• 統合失調症およびアルツハイマー病への適用の可能性
• M4受容体への高い選択性、優れた薬理学的プロフィールを確認
• Phase I試験開始 2016年(予定)
統合失調症を対象としたPoC試験結果 2017/18年(予定)

引用 R&D Day p25 (そーせいHP))

そう考えると、今年度中なのか来年度なのかが気になりますね。
早く始まって早く終わって、
早く導出できるのが多くの個人投資家の望みでしょうし。

4.M1/M4デュアル作動薬のスケジュールについて

表題大きくしましたが、これが現在の本命薬です。
ウルティブロと同じように、
2剤によって作用機構が増えて、
多くの症例へ、より強い効能を期待できます。

これが本当に発売されれば凄い金額を期待できます。
そーせいの報告した予測では強気の50億米ドル(6000億円程度)以上の
ピーク売上高を期待している様子。
(R&D Day p12 (そーせいHP))

スケジュールはこちら。

M1/M4デュアル作動薬 – 認知機能障害および精神疾患
• Phase I試験開始 2016/17年(予定)、
Phase IIa試験開始 2017/18年(予定)

この流れですと、M4とM1/M4デュアルの開発はほぼ平行に行われますね。

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5.M1及びM4、M1/M4の導出されるタイミングは?

それが分かったら誰も苦労しないわけですが、
こういうのを予想するのが投資の楽しみでもありますので
ちょっとやってみます。

5-1.M1の導出確率が高いと思っている順に

1.第Ⅰ相bの結果確認後(2016年前半)
・・・ 社長の2Q決算でも匂わしてましたね。
2.第Ⅱ相bの結果確認後(2017年冬~2018年春)
・・・ M4が順調にいくと第Ⅰ相結果がわかってくるころ。
同時導出(M4、M1/M4デュアル)のトリプルセットで。
3.承認後(2021年前半?)
・・・ 兆円企業への近道。その他導出や提携の進捗が順調なので、
資金的にチャレンジする可能性もあるかと。
4.第Ⅱ相aの結果確認後(2016年冬~2017年春)
5.第Ⅲ相終了後(2019年後半)

もちろん、2015年2Q決算での社長が話されていたように、
やろうと思えばいつでも導出できる可能性があるのですが、
資金面、その他開発面を考えると、
相当良好な提携条件でなければ導出はしないかと思います。

先日のファイザー社への戦略的提携&第三者割り当てを考えると、
焦るような企業状況じゃないですよね。

ただ、こうなると2017年3月度までに230億円の売り上げが
達成困難になる可能性もありますので難しいかもなぁとは思います。
(研究開発費が40億円/年を掲げている手前、
第Ⅲ相をやるのはちょっと無理があるかも。。。)

5-2.M4の導出確率が高いと思っている順に

私が導出先の責任者だったら、M1とM4(及びデュアル)はセットで欲しいと思います。
そのため、先に述べたようにM4の動きと一緒にM1も連動する可能性が高いんじゃないかと。

すると、M4が導出されるタイミングは?という話になりますので、
タイミング予想を下記に。

1.前臨床の結果確認後~臨床入り前(2016年前半?)
・・・M1の第Ⅰ相bの結果を確認し、Mシリーズの信頼性が高まってから。
2.第Ⅰ相の結果確認後(2017年のどこか)
・・・M1/M4デュアル薬の前臨床の結果、M1の第Ⅱ相結果を確認してから。
3.第Ⅲ相終了後(2021年?)
・・・M1の承認終了後、セット販売。
4.第Ⅱ相の結果確認後(2018年後半~2019年前半)

基本は先行するM1の動きを見ながらになると思います。
M1の進捗がどれだけムスカリン受容体を解析できてるかを
はっきりさせるのかを示すためです。

ただ、M4臨床入りのタイミングではM1も第Ⅱ相ですから、
ちょうど良いタイミングに見えるのは私だけでしょうか?

5-3.M1/M4の導出確率が高いと思っている順に

上に引用したスケジュールから、
Phase I試験開始 2016/17年(予定)とのことですので、
逆算する前臨床終了は「2016年中旬~年末」になるのかなと思います。

このデュアル薬が開発中≒M1もM4も失敗していないということになりますので、
成功する可能性が十分に高いでしょう。
そういうことを考えて、以下の順番が私の予想です。

1.前臨床の結果確認後(2016年後半~2017年前半)
・・・M1の第Ⅰ相bの結果、M4の前臨床結果を確認してから。
2.承認後(2021年後半?)
・・・もっともパンチ力があるデュアル品だけは自社開発。
3.第Ⅲ相終了後(2020年後半?)
4.第Ⅰ相の結果確認後(2017年後半~2018年前半)
5.第Ⅱ相aの結果確認後(2018年後半~2019年前半)

導出するなら早期に、早期じゃなければ治験終了後(もしくは承認後)に
導出するのではないかなと思ったりしています。
理由は簡単で、それだけのパワーがある薬だからです。
中途半端なタイミングでの導出はありえないかなと勝手に思っています。

途中の経費は膨大ではありますが、ホームラン狙ってほしいですよね。
ロイヤリティー20%以上とか夢があります。
6000億円(5000MD) × 20% = 1200億円。

目標である兆円企業は余裕で、国内有数の製薬企業へ飛躍しますね。
(そうなる前に多くの株主は反対するでしょうけど。)

いつ導出するか?どこまで開発が進むか?
色々と楽しみが詰まっていますね。

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6.早期導出された際に支払われる一時金は?

今期の予測が売上117億円とR&D Day 資料(p.61)などに出ていましたね。
たしか、導出は2つが当時の予定で、
具体的な開発薬の名前は出していなかったように記憶しています。
当然、一番進捗があるM1が候補だと考えるべきでしょう。

また、大きな収益源であるCOPD薬のマイル&ロイヤリティー
(ヘプタレス社買収前の収益予想)も個人投資家説明会の資料(p.42)に書いてありますので、
導出によるお金で支払われる一時金(及びマイル)の予想ができますので、
ざっくりと予想してみます。

ヘプタレス社買収前の2016年3月度収益予想は
約45億円となってますので、

117億円(ヘプ社買収後) – 45億円(ヘプ社買収前) = 72億円(ヘプ社による売上) となりますね。

72億円のうち、現在ヘプ社関係でお金が発生した案件は、
2Qまでの分は以前まとめたのでそちらを参照ください。
そーせい決算予測(2016年3月期 第2四半期)でまとめた抜粋を下記に。

A-1.リジェネロン社との提携
⇒ 一時金が4億円(仮)<予定外ではあるものの、軽微との記載>。

A-3.アストラゼネカ社の複数のがん種を標的とするがん免疫療法開発での提携
⇒ 一時金が10MD(12億円)<期初予定通りとの記載>

A-7.米国国立薬物乱用研究所(NIDA)からの研究開発助成金
⇒ 5.5MD(約6.5億円) / 3 (3年分なので) = 2億円程度<期初予定通りとの記載>
加えて、3Qで発生したお金がありますので、追加分を下記に。

Ⅰ.子会社 Heptares 社と Teva 社との片頭痛治療薬候補である新規低分子 CGRP 受容体拮抗薬 に関する研究開発契約締結のお知らせ(そーせいHP)
⇒ 一時金が10MD(12億円)<期初の予定外>

Ⅱ.子会社 Heptares 社と Pfizer 社の新規医薬品に係る戦略的提携並びに ファイザー製薬株式会社に対する第三者割当による新株式発行に関するお知らせ
⇒ 最大10のターゲットに対して、各々契約一時金が発生予定の様子ですが、
増資完了後12月14日以降に契約されそうなので、少なくともそれまでは金額不明です。
しかし、この契約ってよくよく見るとかなり面白いですね。
どこかで詳しく記事にしてみたいですね。(骨を折りそう)
<期初予定通りとの記載(当期業績予想への影響はありません。) >

以上の数字から計算すると、予定していた内に確定している金額は以下の数字です。

12億円(10MD)<A-3> + 2億円<A-7> = 14億円

以上のことより、72億円(期初予定) – 14億円(進捗状況) = 58億円(期初予定で未進捗のもの)

契約するターゲットの数によりますが、
ファイザー社からの提携一時金は少なくとも10MD(12億円)ではすまないでしょう。
上手くいくと、58億円(45MD以上)すらありえます。

さらに、A2Aが近いうちに前臨床終了及び臨床入りしますので、
それが今期に間に合えばマイルが発生します。
これも予定に含まれている・いないは不明です。
この場合にも相当の金額(各10MD以上)が発生するでしょう。

そう考えると、M1による導出予定って本当にあったの?(誰も言ってないし。)
導出予定といっていた案件は、「A2A」と「ファイザー社との契約」の2件ではないか?
と考えられるかなと思います。

というわけで、M1の導出予定額がわからないという結論でした。

2015年12月 3日 記述

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そーせいとムスカリン受動薬(M1&M4、デュアル)」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: 変更情報12月3日 | 空投資家の備忘録

  2. ピンバック: ファイザー社との戦略的提携&第三者割当 | 空投資家の備忘録

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