A2Aの臨床開始IRを受けて

StaR®技術の最初の一品と言われているA2A。

年末年始にIND openとなっていたものが
ようやく2016年7月6日に正式に臨床入り(投与開始)しました。

ただ、ちょっと違和感がある内容ですので、
その整理を含めて記事にしてみました。

そのうちA2Aを再度まとめてみたいですけど、
とりあえずは今回のIR内容についての限定で。

過去のA2A関係の記事はこちら。

そーせい 予定・予想スケジュール(まとめ 呼吸器、ノル・ロラ、Mシリーズ、A2A)

そーせい 予定・予想スケジュール(草案4 A2A)

注意

もしもおかしな点があれば、ご連絡をお願いします。
(たぶん空回りしない投資へ(PC用?)のどこかの記事に
コメントを頂ける方が確実に反応できます。)

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1.IR内容の確認(導出時と臨床入り)

とりあえずは導出IRと今回の臨床入りIRを確認してみましょう。(一部を抜粋)

本契約に基づき、Heptares 社は、HTL-1071 の研究・開発、製造・販売に関する独占的権利
をアストラゼネカ社に導出します。さらに、両社でがん免疫療法における新たなアデノシン A2A
受容体拮抗薬の探索を目指し、共同研究プログラムを開始いたします。
今回の提携により、Heptares 社は 10 百万米ドルの契約一時金に加え、早期達成が見込まれ
る前臨床研究結果および臨床試験開始に応じて相当額のマイルストンを受領いたします。さら
に、予め定められた開発および販売の目標の達成に応じて、総額 500 百万米ドルを超える開発
および販売マイルストンや、販売額に応じた最二桁比率の段階的ロイヤリティを受領するこ
とが可能となります。

以下、略

会社 Heptares 社とアストラゼネカ社の複数のがん種を標的とするがん免疫 療法開発での提携に関する共同発表のお知らせ (そーせいHP) 2015年8月6日

 

本日、当社子会社 Heptares Therapeutics (ヘプタレス・セラピューティクス、以下、
「Heptares」)は、がん免疫療法の候補薬である HTL1071(AZD4635)が、第 I 相臨床試験におい
て最初の被験者に投与されたことを提携先である AstraZeneca 社より報告を受けたと発表しま
した。これにより、Heptares 社は提携先である AstraZeneca 社より 10 百万米ドルを受領するこ
とになります。
ヒトへの初めての投与となる本試験は、約 50 名の進行悪性固形腫瘍患者と非小細胞肺がん患者
を対象に AstraZeneca 社が現在行っている試験です。HTL1071 単独投与時、及び PD-L1 に対するヒトモノクローナル抗体として開発中のdurvalumabとの併用下でのHTL1071の最大耐量(MTD)
を決定することを主な目的としています。MTD が判明次第、安全性、忍容性、薬物動態及び選
定用量の抗腫瘍作用を更に検討するために、第 II 相臨床試験の実施が予定されています。

以下、略

がん免疫療法の新薬候補の第1相臨床試験開始に伴い、子会社Heptares社はAstraZeneca社から10百万米ドルのマイルストンを受領(そーせいHP) 2016年7月6日

2.臨床開始IRを受けて

上記のIRを確認したうえで、
臨床入りIRで以下の3点が気になりました。
2-1.臨床入りで受け取りマイル金額(10MDなのか?)
2-2.前臨床終了による発生マイルに関する記述
2-3.臨床入りマイル&前臨床マイルはこれで全てなのか?

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2-1.臨床入りで受け取りマイル金額(10MDなのか?)

前に私やその他証券会社などで
臨床入りの受け取りマイルの金額を予想されていました。

2017年3月度の業績予想 (2016年4月)
「2.公表されている業績予想(楽天証券より)」の場所に
引用文を載せています。
ここで楽天証券さんは20億円を予想していますね。

一方で私の方は「3.考えられる収益項目の洗い出し」の
「12.A2Aの達成マイル(年内に前臨床終了予定)」で
第Ⅰ相のみでは10MD~20MDとしています。

そういう意味では予想の範囲内ではあるものの、
やや低い金額という印象でしょうか?
これが全てだとしたら、ですが。

2-2.前臨床終了による発生マイルに関する記述

A2A導出時に書いてあった前臨床終了によるマイルについて、
今回の臨床入りIRには触れられていません。

先日アップした有報のAZから多めに収益が計上されていた件。
そーせい社の有報を読んでみて(2016年3月度) その1

この1億円弱?の大きめの金額は
前臨床終了による収益だったかもしれませんね。

ただ、これまでの導出IRでは前臨床終了による
マイル発生の有無はわからないような書き方であるのに、
A2Aではわざわざ導出時に記載されてありました。

これは非常に気になるポイントです。

それを考慮すると臨床入り≒前臨床終了でしょうから、
今回同時にIRが出てもおかしくなかったはずです。
それでも出なかったのは何故でしょうか?

まだ終わっていないことを考えられないでしょうか?

2-3.臨床入りマイル&前臨床マイルはこれで全てなのか?

臨床入りマイルの金額に不満があるわけではないのですが、
前臨床終了IRが出ないことに関して非常に違和感を覚えます。

その点を考える際に過去の資料をほじくると、
先日の株主総会の資料で気になる点を。

第26回定時株主総会 資料(そーせいHP)

p.16にA2Aについて記載されている内容を引用します。

• 他の免疫治療法(免疫チェックポイント阻害剤、がんワクチン、CAR-T)
との併用の可能性
• 様々ながんの種類への適応の可能性
• アデノシン増加のバイオマーカー(CD73等)を用いて、有効な患者さんの
特定が可能

今回の治験は「進行悪性固形腫瘍患者と非小細胞肺がん患者を対象」、
「HTL1071 単独投与時、及び PD-L1 に対するヒトモノクローナル抗体として
開発中のdurvalumabとの併用下でのHTL1071の最大耐量(MTD)を決定」であり、
計画されている適用範囲の一部じゃないかと推測されます。

併用する免疫療法、がんの種類等にという意味です。

そのため、ひょっとすると追加で臨床スタート&マイル発生の可能性は
妄想してもいいかもしれません。
(ちゃんとしたい人はIRさんにでも聞いてください。)

おまけ

第Ⅰ相なのに被験者が健康な方じゃなくて疾患を持った人というのは
意外だったんで調べてみました。

ガン治療の場合は例外で、
その毒性(副作用)の強さから最初から患者さんに投与するようです。
第一相試験(薬学用語解説)

2016年7月6日 記述

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A2Aの臨床開始IRを受けて」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: A2Aの薬の内容の復習(8.A2A受容体拮抗薬の開発について雑感 その3) | 空投資家の備忘録

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