2017年3月度の業績予想 (2016年4月)

MシリーズのAllergan社への導出がでて
そーせい社が出していた中期業績計画との照合をしたくなりました。

また、5月に個人投資家向け説明会が予定されており、
ここで修正版の中期計画が出る可能性があるというのも理由です。

普通は「バタバタせずに会社予想を待てばいいじゃないか」と思いますが、
残念ながら私は説明会に参加できない(定員に入れなかった)ため、
そのフラストレーションを発散する意味でも記事にしようかなと思った次第です。

ご興味があればお付き合いを。

基本的には個人投資家説明会資料(2015年5月)
R&D Day 資料
子会社Heptares社、ファーストインクラスの選択的ムスカリンM1受容体作動薬HTL9936が後期第I相臨床試験を良好な結果で終了(そーせいHP)
子会社 Heptares 社と Allergan 社、アルツハイマー病等の中枢神経系疾患に対する 新規治療薬の開発・販売提携を発表(そーせいHP)
業績予想の修正に関するお知らせ(そーせいHP)
特集:薬品・バイオ株フォローアップ(そーせいグループ、小野薬品工業) (楽天証券 2016年4月7日)、
導出先のノバルティス社、3 剤配合吸入喘息治療薬 QVM149 の第Ⅲ相臨床試験開始 に関するお知らせ(そーせいHP)
そーせいとCGRP
会社 Heptares 社とアストラゼネカ社の複数のがん種を標的とするがん免疫 療法開発での提携に関する共同発表のお知らせ(そーせいHP)
子会社 Heptares 社と Teva 社との片頭痛治療薬候補である新規低分子 CGRP 受容体拮抗薬 に関する研究開発契約締結のお知らせ(そーせいHP)
子会社 Heptares 社と Pfizer 社の新規医薬品に係る戦略的提携並びに ファイザー製薬株式会社に対する第三者割当による新株式発行に関するお知らせ (そーせいHP)
そーせい決算予測(2016年3月期 第2四半期)
そーせい決算予測(2016年3月期 第3四半期)を引用で使っていますので、
適時参照しながらご覧ください。

なんか参照元が多くてわかりにくいですね。
レイアウトをどこかで考えたいとは思います。

<注意>
もしもおかしな点があれば、ご連絡をお願いします。
(たぶん空回りしない投資へ(PC用?)のどこかの記事に
コメントを頂ける方が確実に反応できます。)

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1.去年発表された中期計画の分解(売上)

去年(2015年)の個人投資家説明会の資料を参考にします。
これが一番分解しやすいので。

p.42にヘプタレス社買収前、
p.43にヘプタレス社買収後の予想が書いてあります。

売上が分かりやすいので、売上で分解します。

<買収前 売上>

2016年3月期 ・・・ 44.7億円
2017年3月期 ・・・ 51.7億円
2018年3月期 ・・・ 63.0億円
2019年3月期 ・・・ 82.0億円
2020年3月期 ・・・ 139.0億円

<買収後 売上>

2016年3月期 ・・・ 117.3億円
2017年3月期 ・・・ 112.7億円
2018年3月期 ・・・ 99.3億円
2019年3月期 ・・・ 221.3億円
2020年3月期 ・・・ 318.5億円

上記の内容から、ヘプタレス社のみの売上を計算します。

<ヘプタレス社単独の売上(買収前後の差)>

2016年3月期 ・・・ 72.6億円
2017年3月期 ・・・ 61.0億円
2018年3月期 ・・・ 36.3億円
2019年3月期 ・・・ 139.3億円
2020年3月期 ・・・ 179.5億円

COPD薬の予想売上はそれほど大きく下回るようなことはないと思いますが、
ヘプタレス社の予想は導出などが絡んでいて計画を達成できるかは予測しにくいです。
逆に言うと、この予想がどれぐらい保守的かイケイケかを判断できれば投資判断を有利にできます。

おまけですが、
これらはQVM149(喘息適用)は業績予想としては含まれていなかったデータです。
2016年3月期に3.75MD(約4億円)がマイルストンとして受領されています。

QVM149関係の次の収益は2018年3月期 or 2019年3月期ですかね。
(2018年に承認申請予定のため)

ただし、貰える金額も大きくはないでしょうし、
早くて2年後ぐらいですので、今はあまり意識しなくていいかと思います。
(2020年以降から徐々に意識すればいいかなと。)

2.公表されている業績予想(楽天証券より)

前回の記事にも書きましたが、
楽天証券が非常に具体的に今期の業績予想をレポートしていますので引用を。
特集:薬品・バイオ株フォローアップ(そーせいグループ、小野薬品工業) 2016年4月7日

2017年3月期は大幅増収増益へ

2017年3月期は今回の契約一時金137億円が計上される見通しです。また、フェーズⅠが終わったところのムスカリン受容体M1作動薬は、当初の見通しでは今年末にもフェーズⅡに進む見通しでした。フェーズⅡ前期、後期で開発マイルストンを各々20億円(計40億円)と仮定し、研究開発支援金の今期分を20億円、COPD治療薬シーブリ、ウルティブロの売上高を40億円、2015年8月にアストラゼネカに導出したアデノシンA2A受容体拮抗薬のフェーズⅠ入りが予想されるため、これに伴う開発マイルストンを20億円と仮定すると、137+20+20+40+20=237億円が2017年3月期の売上収益と予想されます(今回の導出以外の導出はないと仮定)。

このレポートはホルダーだけでなく、
そーせいに興味が出てきた人が読んでいるわけですから、
これがある程度意識されていると思います。(特に個人投資家に)

この数字はそーせい社が出した計画よりも
2017年3月期としては非常に大きくなっています。

前回のMシリーズの導出の効果ですね。
あとは、他の計算が多めに予測されているか少なめに予測されているかを
極力客観的に仕分けをしてみることが多少ポイントになるでしょう。

3.考えられる収益項目の洗い出し

ヘプタレス社のおかげで収益項目が増えました。
そのスピードがあまりにも早いので、
何がどうなっているかがわかりにくいんですよねー。

面倒だとは思いますが、
こういうときは一つ一つ洗い出すのも手です。

もっと効率の良い方法はあるとは思いますが、
こういうことをチマチマ考えるのも嫌いじゃないので(笑)
というわけで、収益に繋がる項目をとりあえず出し切ってしまいます。

<収益項目>

1.ノルレボ
2.COPD薬(ウルティブロ、シーブリ)のロイヤリティ
3.COPD薬の販売マイルストン
4.NIDAからの助成金
5.ロラミックの達成マイル(+ロイヤリティー)
6.Mシリーズの一括導出一時金
7.Mシリーズの研究開発支援金
8.M1(HTL9936)の達成マイル(年内第Ⅱ相予定)
9.M1(HTL18318)の達成マイル(年内第Ⅰ相予定)
10.M4の達成マイル(来年第Ⅰ相予定)
11.M1/M4デュアルの達成マイル(再来年第Ⅰ相予定?)
12.A2Aの達成マイル(年内に前臨床終了予定)
13.CGRPの達成マイル(年内臨床開始予定)
14.ファイザー社との最大10本の戦略的提携
15.QVM149の達成マイル(2018年に承認申請)
16.OX1(前臨床も未定)
17.GLP-1(前臨床も未定)
18.新規自社開発薬(不明)
19.その他提携による達成マイル
(武田薬品工業やノバルティス社、リジェネロン社等々)
20.JITSUBO社アクティバス社の導出

他にもあるかもしれませんが、今私が思いつくのはこれらです。

これらを一個一個精査していくわけですが、
書いているうちにもう疲れてしまいましたので、
ここからはある程度省略して進めます。

4.各収益項目の具体的な収益力

先に挙げた項目を2017年3月期~2018年3月期までの範囲で
ざっくりと収益金とその可能性(A~C)を書いていきたいと思います。
(Aは90%以上、Bは50%程度、Cはこの3年での収益は期待していない)

1.ノルレボ
<2億円/年、A>

2.COPD薬(ウルティブロ、シーブリ)のロイヤリティ
<30億円/年(2017年)、40億円/年(2018年)、A>
(およそ年間600MD、800MDと売り上げを予想)

3.COPD薬の販売マイルストン
<2017年3月期にマイル発生無しとの記載がR&D資料にある。
また、2018年3月期が極端に収益向上の傾向はないため、
近々には達成できないのではないかと推測、C>

4.NIDAからの助成金
<2016年3月期から3年間で5.5百万ドル(約2億円/年)、A>

5.ロラミックの達成マイル(+ロイヤリティー)
<2017年3月期にマイルストンの支払という注記がR&D資料にある上、
2018年3月期での売り上げの伸びもイマイチなので、C>

6.M1シリーズの一括導出一時金
<2016年4月に137億円、A>

7.M1シリーズの研究開発支援金
<2016年4月に55億円、A>
(楽天証券は2年以上で分割されるような記述でしたが不明です。)

8.M1(HTL9936)の達成マイル(年内第Ⅱ相予定)
<2016年内に前期第Ⅱ相開始予定で20億円~30億円、A>
<2017年中に後期第Ⅱ相開始予定で20億円~30億円、A>
<2018年中(?)に第Ⅲ相試験開始で30億円~40億円、C>
(楽天証券の予想を参照しているが、もっと金額が大きいと思ってはいます。)

9.M1(HTL18318)の達成マイル(年内第Ⅰ相予定)
<2016年内に第Ⅰ相開始予定で10億円~20億円、A>
<2018年3月期中に前期第Ⅱ相開始で20億円~30億円、A>
<2018年3月期中に後期第Ⅱ相開始で20億円~30億円、C>
(楽天証券の予想には入っていませんでしたが、
こちらも達成マイルはほぼ確実に入るものと考えています。)

10.M4の達成マイル(来年第Ⅰ相予定)
<2017年3月度内に前臨床終了予定で10億円、B>
<2017年下期に第Ⅰ相で10億円~20億円、A>
(楽天証券の予想には入っていませんでしたが、
こちらも達成マイルはほぼ確実に入るものと考えています。
ただし、前臨床終了で発生するとの文言はないため、2017年3月度はランクB)

11.M1/M4デュアルの達成マイル(再来年第Ⅰ相予定?)
<2017年内に前臨床終了予定で10億円、B>
<2018年3月度内に第Ⅰ相で10億円~20億円、C>
(こちらもM4と考え方は同じです。)

12.A2Aの達成マイル(年内に前臨床終了予定)
<2016年内に前臨床終了で10億円、A>
<2017年3月度内に第Ⅰ相で10億円~20億円、A>
<2018年3月度内に第Ⅱ相で20億円~30億円、B>
(こちらは前臨床終了や第Ⅰ相開始でマイルの発生と記載されていましたので、
前臨床終了後はランクAで。第Ⅰ相開始は前臨床終了次第ですので、
今のところは今年度内かは半々かと。)

13.CGRPの達成マイル(年内臨床開始予定)
<2016年内に前臨床終了で10億円、B>
<2016年内に第Ⅰ相で10億円~20億円、A>
<2018年3月度内に前期第Ⅱ相で20億円~30億円、B>
(楽天証券の予想には入っていませんでしたが、
こちらも達成マイルはほぼ確実に入るものと考えています。
ただし、前臨床終了で発生するとの文言はないので、前臨床のマイルはランクB)

14.ファイザー社との最大10本の戦略的提携
<2017年3月度内に提携を2本で10億円、B>
<2018年3月度内に提携を2本で10億円、B>
(2018年3月度内まで少なくとも毎年1本は提携すると予測していますが。。。)

15.QVM149の達成マイル(2018年に承認申請)
<2018年3月度内に承認申請で7億円、B>

16.OX1(前臨床も未定)
 <2018年3月度内に導出で10億円、C>

17.GLP-1(前臨床も未定)
<2018年3月度内に導出で10億円、C>

18.新規自社開発薬(不明)
 <2018年3月度内に導出で10億円、C>

19.その他提携による達成マイル
  (武田薬品工業やノバルティス社、リジェネロン社等々)
<2017年3月度内に進捗で5億円、B>
 <2018年3月度内に進捗で10億円、B>

20.JITSUBO社アクティバス社の導出
<JITSUBO社のジェネリック薬の導出を2018年3月期に5億円、B>

 

上記はこれまでのIR等を元にして、
最終的に私的感覚的に思いついた数字と可能性ランクです。

ランクAは会社の報告を拾ったものが基本ですのでソコソコ可能性は高いですが、
それ以外は根拠に乏しい数字や時期ですので
あまり信憑性は高くないです。

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5.先の項目から予測される2017年3月度と2018年3月度の数字

ランク毎に分けて業績予測をしてみます。

5-1.ランクAを基本とした保守的予想

○2017年3月期
2(1) + 30(2) + 2(4) + 137(6) + 20(7) + 20(8) + 10(9)
+ 10(12)+10(12) + 10(13) + 5(14)  = 256億円

○2018年3月期
2(1) + 40(2) + 2(4) + 20(7) + 20(8) + 20(9) + 15(13) + 5(14) = 119億円

楽天証券の予測(237億円)よりも高めになってしまいました。。。
よっぽどのことがない限り、市場予想を越えれるポテンシャルがありそうですね。

一方で、2018年3月度は今のところ相当な減益になりそうです。
何か予想とは違うマイルの発生契約等が無いと、
また「どうせ次年度は減収でしょ?」とドヤ顔する人が増えそうですね(笑)

5-2.見積もり期待値での予想

○2017年3月期
2(1) + 30(2) + 2(4) + 137(6) + 55(7) + 25(8) + 25(8) + 15(9)
+5(10) +5(11) + 10(12) + 15(12) + 5(13) + 10(13) + 10(14) + 5(19) = 356億円

○2018年3月期
2(1) + 40(2) + 2(4) + 25(8) + 20(8) + 25(9) + 15(10) + 5(11)
+ 20(12) + 20(13) + 10(14) + 7(15) + 10(19) + 5(20) = 206億円

このぐらいの数字になると、ノンホルの人はぐうの音も出ないレベルですね。
でも、過剰な期待で出した数字ではないので、
十分に実現可能な範囲内だと思っています。

これでも相当抑え目で予想したつもりなんですよね、実際。
A2AやCGRPの研究開発補助費などはあえて計算していません。
もう面倒になったので(笑)

あと、利益に関して楽天証券は以下の予想を。

売上高237億円から、研究開発費、販管費など営業費用を90億円として(2016年3月期は71億円)これを差し引くと、営業利益は147億円、開発マイルストンの旧株主への支払いを約7億円として、税金が発生するとすると、当期利益は98億円と試算できます。EPSは582.5円となります。

これを今後の成長性を考慮してPER40~50倍で評価すると、当面の目標株価は、23,000~29,000円のレンジということが出来ます。4月7日終値17,180円から見て、投資妙味は十分ありそうです。

ただし、2017年3月期は日本基準なら今期に計上されるべきヘプタレス旧株主への条件付き対価の計上が前期2016年3月期になったため、その分会計上のコストが軽くなる見込みです。そのことは割り引いて考える必要があります。この金融費用約45億円を考慮すると、実際には今期の税引き前当期利益は102億円、当期利益は71億円、EPS422.0円と試算されます。ただし、これでもPER50~60倍と高く評価すると、株価は21,000~25,000円と現在の株価よりも高くなります。

特集:薬品・バイオ株フォローアップ(そーせいグループ、小野薬品工業) 2016年4月7日

臨床入りするので販管費が増えることはいいのですが、
税金が思ったよりも多く取られる計算になっています。

これについては三階建てさんがいろいろとつぶやいておられたので、
それをまとめられた方のサイトをリンクに貼らせていただきます。
【そーせい】アラガン提携IRの意味と、今後の展望

読んでいただければわかると思いますが、
楽天証券は欠損金を勘定していないことを指摘されており、
EPSをかなり過小な計算をしているのではないかと疑われるわけですね。

以上のことをまとめると、
今期は少なくともEPSが1000円以上になる可能性が高く、
下手すると1400円以上にもなるかと。

バイオをPERで語るのは個人的には違うと思っていますので、
それ以上はあまり言及しませんが、
かなり魅力的な指標を出すことになるのではないかと思います。

6.ヘプタレス社の進捗状況を再考

最初に計算した中期計画中のヘプタレス社の売上ですが、
2016年3月期~2018年3月期で考えますと、
合計169.9億円となります。

では、今までの累積の収入を分かっている分だけで考えてみましょう。

1.Mシリーズの一時金が137億円
2.A2Aの導出一時金が12億円
3.CGRPの導出一時金が12億円
4.NIDAの補助金が2億円×2 = 4億円

これらだけを合計しても137 + 12 + 12 + 4 = 165億円になります。

つまり、3年間で予定されていた収益を2年近く前倒しして達成しそうなわけです。
そして、Mシリーズの達成マイル等の一部はほぼ確実に今期にも入る予定ですから、
最終的に去年立てた予想の倍以上の収益を残すことでしょう。

これらを考えると、
そーせいが期初に出した中期計画がどれだけ保守的な予想だったかが分かると思いますし、
これだけの企業を500億円弱ぽっち(出来高を含めて)で買ったわけです。

ここが凄く重要だとおもいますし、
評価されるような状況になってくれたらと思います。
この保守的な経営が信者が全力できる源泉ということを理解してほしいですね。

2016年 4月 11日 記述

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2017年3月度の業績予想 (2016年4月)」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: A2Aの臨床開始IRを受けて | 空投資家の備忘録

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