前回の説明の続きです。
A2Aの薬の内容の復習(1.A2Aの開発品としての説明 その1)、
A2Aの薬の内容の復習(1.毒性リスクの低減 その2)、
A2Aの薬の内容の復習(2.開発品のメリット その1)、
A2Aの薬の内容の復習(2.開発品のメリット その2)、
A2Aの薬の内容の復習(2.開発品のメリット その3 + 3.前臨床結果(ADHD))、
A2Aの薬の内容の復習(4.競合薬(ADHD)について)、
A2Aの薬の内容の復習(5.がん免疫療法について その1)、
A2Aの薬の内容の復習(5.がん免疫療法について その2)、
A2Aの薬の内容の復習(6.A2A受容体拮抗薬への期待)
今回もがん免疫療法について説明を。
とりあえずは去年のR&D Day 資料(そーせいHP)が一番詳しく書いてありますので、
こちらを中心に確認したいと思います。
過去のA2A関係の記事はこちら。
そーせい 予定・予想スケジュール(まとめ 呼吸器、ノル・ロラ、Mシリーズ、A2A)、
そーせい 予定・予想スケジュール(草案4 A2A)、
A2Aの臨床開始IRを受けて
注意
もしもおかしな点があれば、ご連絡をお願いします。
(たぶん空回りしない投資へ(PC用?)のどこかの記事に
コメントを頂ける方が確実に反応できます。)
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7.A2A受容体拮抗薬の効能(研究)
p.40の右下のグラフを参照下さい。
*Modified from Fig. 1, Ioannone, et al. Am. J.Cancer Res. (2014)とありますが、
原文を読めているわけじゃないので誤解しているかもしれませんが、
大体の意味合いとして解読を。
4つの線の説明から。
A.Control ⇒ 何もしていない
B.mAb CTLA4 ⇒ CTLA4を標的にしたモノクロナール抗体(mAb)を投与(?)
C.A2A ant ⇒ A2A受容体の拮抗薬(ant)を投与(?)
D.A2A ant + mAb CTLA4 ⇒ 上記2薬(?)の併用
7-1.mAb CTLA4(CTLA4を標的にしたモノクロナール抗体(mAb))
上記のモノクロナール抗体とは何ぞや?ということなんですが、
これはググってみます。
7-1-1.モノクロナール抗体
モノクローナル抗体(モノクローナルこうたい)とは、単一の抗体産生細胞に由来するクローンから得られた抗体(免疫グロブリン)分子。通常の抗体(ポリクローナル抗体)は抗原で免疫した動物の血清から調製するために、いろいろな抗体分子種の混合物となるが、モノクローナル抗体では免疫グロブリン分子種自体が均一である。抗原は複数のエピトープ(抗原決定基)を持つことが多く、ポリクローナル抗体は各々のエピトープに対する抗体の混合物となるため、厳密には特異性が互いに異なる抗体分子が含まれている。これに対してモノクローナル抗体では、一つのエピトープに対する単一の分子種となるため、抗原特異性が全く同一の抗体となる。
以下、略
正確に説明するとこうなるのでしょうが、
この説明では非常に難解なので、
もっと噛み砕いた中外製薬の説明を引用します。
モノクローナル抗体とは?(中外製薬)
上記、略
まず、ヒトの体内のウイルス感染細胞や、がん細胞などの異物に対して、免疫細胞のB細胞がこれらの異物(抗原)をやっつけるため、目印に結合する抗体を作ります。
たとえば、ほとんどのがん細胞は他の正常な細胞にはない特定の目印を持っています。 「もし、その特定の目印だけに結合してやっつけることができる抗体を大量に作ることができれば、医薬品として期待できる」という発想から生まれたのがモノクローナル抗体です。
モノクローナル抗体は、ただ1種類のB細胞が作る抗体のコピー、つまりクローンです。モノは「単一」、クローナルは「混じりっけのない集合」を意味します。中略
モノクローナル抗体は、それぞれのB細胞が異物についている目印に対して、1種類の抗体を作るという特徴を利用した抗体なのじゃよ。
上記が大枠の説明です。
がん細胞は異物ですから、何かしらの特徴があって、
その特徴を狙って単一の抗体を作るというものらしいです。
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7-1-2.抗体
ここで一回脱線しますが、
「抗体」というよく使われるけどちゃんと意味がわかってない言葉を
再度ググってみました。
上記、略
時間をかけてゆっくりと
人のからだには,細菌やウイルスなどが入ってくると,これに抵抗してからだを守ろうとする働きがあります。このときに働く物質のことを『抗体』と言います。細菌やウイルスが悪い働きをしないようにするタンパク質の一種です
下記、略
自己防衛で働く物質として認識していれば基本OKのようです。
7-1-3.具体的なmAb CTLA4
大まかな概要がわかったところで、
mAb CTLA4って具体的な薬は何ぞや?となりますので、
それもググってみますとヤーボイにブチ当たります。
イピリムマブ(wikipedia)
こちらについて書き出すとものすごく長くなりますので割愛しますが、
オプジーボと共に代表的ながん免疫療法の薬の一つです。
「皮膚癌の一種である悪性黒色腫」から承認され、
適用範囲を延ばす治験が進められているようですね。
ヘプタレス社やそーせい社が出していた比較薬に
売上$2bn(2000億円)と記載されていましたね。
非常にメジャーな薬として比較薬として使っているわけです。
2016年7月18日 記述
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