ムスカリン受動体作動薬の作用について復習(M1) その3

前回の続きです
ムスカリン受動体作動薬の作用について復習(M1) その1
ムスカリン受動体作動薬の作用について復習(M1) その2

相変わらずちゃんと調べた人からすると当たり前のことなので、
復習の意味合いでのメモです。

Mシリーズに関してはそーせい 予定・予想スケジュール(草案3 M1・M4関係)
そーせいとムスカリン受動薬(M1&M4、デュアル)
そーせいとムスカリン受動薬(M1&M4、デュアル) 2,016年2月末変更版
そーせいとムスカリン受動薬(M1&M4、デュアル) 2,016年4月導出後版
ムスカリン受動薬(M1&M4、デュアル)シリーズの探索(アルツハイマー)がありますが、
直接的な関係はありません。

<注意>
もしもおかしな点があれば、ご連絡をお願いします。
(たぶん空回りしない投資へ(PC用?)のどこかの記事に
コメントを頂ける方が確実に反応できます。)

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5.Heptares社M1受容体作動薬について

2015年6月に出されたR&D資料のp.29をご参照ください。

M1受動体作動薬についての前臨床試験の結果が載っています。
ラットと高齢のイヌで行ったようですね。

それでは、それぞれについてちょっと確認してみます。

5-1.左のグラフについて

先ずは左のグラフから。
ラットの記憶力低下モデルとしてあります。

縦軸はLatency(s)となっていて、
時間を示しています。

何の時間かについては試験方法を考えるべきです。
(以下は、私の推測ですのでご注意を。)

1.不快なことを発生させる環境に最初入れておきます。
2.そこから一度別の場所へ動かします。
3.再度最初に入れた不快なことを発生させた環境に戻します。
4.その環境で不快なことが発生したことを覚えていれば拒絶する反応を示します。

そうなると、4の拒絶の反応を示すかを確認しながら、
1と3との時間が長くすることで記憶力の確認ができるわけです。
どれだけ覚えているのか?という具合に。

そのため、縦軸が長いほど記憶力が良好という結果になります。

各棒についてですが、
・vehiecleは偽薬投与
・scopolamineは記憶障害を意図的に発生させる薬を投与
・+3mg/kg(PO)~+30mg/kg(PO)は上記の記憶障害させた後に
開発品を各容量で経口投与(PO)
・donepezilはアリセプト(仮)を腹腔内投与(IP)

比較薬のdopenzilは経口投与じゃないのが気になりますね。
現行薬をより効能を発現させた形で比較することに
開発品の有効性を際立たせる意味があるからだと思われます。

飲み薬 vs 注射で勝てば大したものです。

結果を見ますと、
scopolamineで落ちた記憶力が
10mg/kg(PO)以上でほぼ戻っている状態(vehiecleと同等)になっています。

また、腹腔内投与のdonepezilと比較しても
10mg/kg (PO)で同等(かそれ以上)、
30mg/kg (PO)だと勝っていそうですね。
(有意差まではサンプル数などもあってわかりませんが。)

強制試験とは言え、
かなり良好な結果を得られていることがわかります。

ただ、scopolamineが記憶障害を発生させるメカニズムと
通常の認知症との意味合いがどれほど近似しているかは大事なポイントですが、
それらは個々人で調べるしかないですね。

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5-2.右のグラフについて

次に右のグラフについてです。
こちらは老犬で記憶⼒の低下モデルをみています。

この試験は目的物回収試験と書いてあり、
目的物を取って来るように一定期間調教し、
それを投与前後で成功率を比較するものだと思われます。

そのため、縦軸は成功率です。
初期(左側のbaselineと書かれたグラフ)が低いのは
結構な老犬のために覚えが悪いためでしょう。

今回は強制的な記憶力低下はさせていないようです。
(scopolamineは無し。)

・0.3mg/kg~3mg/kgは開発品の投与(経口投与?経皮投与?)
・Donepezilはアリセプト(仮)を投与(経口投与?腹腔内投与?)
・Salineは生理食塩水といったプラセボ(偽薬)

Saline以外で効能がはっきりと出ていて、
baseline(左側)からtreatment(右側)で正答率が上がっています。

気になる点は、
多ければいいという形でもなさそうなこと。

3mg/kgで効能は見られるものの、
1mg/kgや0.3mg/kgよりも圧倒的に良好な結果という感じではないため、
服用量に関しては注意が必要だなということです。

副作用などが関係しているんでしょうかね?

また、この試験ではDonepezilと同等以上のものは1mg/kgのみであった点です。
これは現行薬よりも圧倒的に効能が期待できるとは限らないということを示しているとも考えられます。

これらの点はもうちょっと慎重に見たいですね。

2016年 8月 17日 記述

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