ムスカリン受動体作動薬の作用について復習(M1) その1

これまでもちょこちょことMシリーズの調査をしてきました

しかし、色々と調べていたつもりでしたが、
根っこのところが結局はちゃんと理解できていなさそうだと自覚があります。
そこで、再度確認のためにR&Dをほじってみてのメモを。

Mシリーズに関してはそーせい 予定・予想スケジュール(草案3 M1・M4関係)
そーせいとムスカリン受動薬(M1&M4、デュアル)
そーせいとムスカリン受動薬(M1&M4、デュアル) 2,016年2月末変更版
そーせいとムスカリン受動薬(M1&M4、デュアル) 2,016年4月導出後版
ムスカリン受動薬(M1&M4、デュアル)シリーズの探索(アルツハイマー)がありますが、
直接的な関係はありません。

<注意>
もしもおかしな点があれば、ご連絡をお願いします。
(たぶん空回りしない投資へ(PC用?)のどこかの記事に
コメントを頂ける方が確実に反応できます。)

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1.R&D DAYの資料を読んだ当時を振り返り

2015年6月に出されたR&D資料を参照にしていきます。

前にR&D資料を見てのメモはこれらに書いてあります。
そーせい R&D メモ1  そーせい
そーせい R&Dメモ2 そーせい
そーせい R&Dメモ3 そーせい
そーせい R&Dメモ4 そーせい
そーせい R&Dメモ5 そーせい
そーせい R&Dメモ6 そーせい

これをメモった当時は
ヘプタレス社という「何やらスゴイ企業」の
使っているコトバの単語を抑えるだけでも難しく、
なんというか全然資料を飲み込めていなかったなぁと思います。

それまでCOPD薬しかしてなかったですし、
医薬品・医療・生物の専門用語に慣れていなかったので。

とりあえず今回は機構を重点的に振り返ろうと。

ムスカリン関係はその2かその3辺りですね。

2.ムスカリン受容体の役割

R&D資料のp.23から。

ムスカリン受容体について大きく4つで紹介していますね。

M1 ・・・ 学習・記憶
M2 ・・・ 心臓に分布
M2/M3 ・・・ 胃に分布、腸管に分布、肺に分布、膀胱に分布
M4 ・・・ 行動・ドーパミン

くり返し言われる「選択性」が重要なのは、
狙い以外の分布に作用してしまうと
副作用が発生するからです。

例に出しているキサノメリンはこちらから引用します。
キサノメリン(ユニオンペディア)

キサノメリン(Xanomeline)は、M1及びM4に選択性があるが、M5にも活性があることが知られているムスカリン性アセチルコリン受容体のアゴニストである胃腸への副作用はあるものの、アルツハイマー病と統合失調症の両方、特に認知と陰性症状の両方について研究が行われているが、臨床的な副作用により中断率が高くなっている。これを除けば、キサノメリンは統合失調症の症状に効果をある程度効果を示す。また、ヒトにおいて、学習やワーキングメモリを改善する効果が示されている。

引用先ではM5にも活性と書いてありましたが、
副作用が胃腸であることや会社説明の資料通りとすると
M2/M3の活性によるものと考えられそうです。

説明にあるように、
「M1/M4受容体への選択性が低い既存化合物」ということが言えるでしょう。

副作用以外に大事なポイントは、
「副作用さえなければ、統合失調症や学習等に改善効果が既に見られている」という点です。
マイナーチェンジでも十分に商品価値があると考えられます。

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3.認知機能におけるムスカリM1受容体の役割について

R&D資料のp.26を参照ください。

自分でも正しく理解できていなかったなと反省した点は、
現行のドペンジル(アリセプト)等のアセチルコリンエステラーゼ阻害薬は
M1を狙っているわけではなく、
さらにM2等に直接作用しているわけでもなく、
その名前の通りアセチルコリンエストラーゼを阻害する薬です。

ここは結構なポイントです。

図解とその説明をじっくり見てもらうとわかりますが、
認知機能はアセチルコリンがM1を受容体を作動することが要です。

ちなみにアセチルコリンとは代表的な神経伝達物質です。
アセチルコリン とは・・・(看護roo)

ただ、ドペンジルはアセチルコリンにもM1受容体にも働きかけず、
アセチルコリンを減らす作用を担っているアセチルコリンエストラーゼを
阻害(妨害)することを狙っています。

そのため、アセチルコリン量が減らず、
結果的にアセチルコリンがM1を刺激する機会が増える半面、
M2等の他領域へもアセチルコリンが刺激してしまう機会も増えてしまいます。

それが副作用として前述の症状が発生させる要因となり、
M1への刺激が足りないにもかかわらず
容量を増やせない(刺激を増やせない)となります。

異常部位(M1受容体の反応が悪い等)に
直接働きかけることができていないことが
現行薬の問題点ということです。

そして、ヘプタレス社が開発しているものは
M1受容体を狙っているということを考えると、
広い意味ではアリセプトの改良薬であるものの、
もう少し狭義では改良薬ではないとなるのかなと思います。

こう考えると、薬が作用する関連機構は近いけど
ターゲット自体は同じじゃないですし。

ヘプタレス社の開発品はM1にのみ選択的に働くアセチルコリンモドキを
狙っているとなるわけです。

治験を失敗したキサノメリンはアセチルコリンモドキであるため、
今回の開発品はその改良薬と考えるのが近いと思います。

誤解していなければいいですが。

2016年 8月 15日 記述

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ムスカリン受動体作動薬の作用について復習(M1) その1」への3件のフィードバック

  1. ピンバック: ムスカリン受動体作動薬の作用について復習(M1) その2 | 空投資家の備忘録

  2. ピンバック: ムスカリン受動体作動薬の作用について復習(M1) その3 | 空投資家の備忘録

  3. ピンバック: ムスカリン受動体作動薬の作用について復習(M1) その4 | 空投資家の備忘録

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