そーせいと喘息(QVM149)

先日、QVM149という開発薬が第Ⅲ相を開始するというIRがありました。
導出先のノバルティス社、3 剤配合吸入喘息治療薬 QVM149 の第Ⅲ相臨床試験開始に関するお知らせ

そーせいと喘息という内容を、三つの合剤としてアップできることは非常に嬉しいです。
喘息への適用拡大も合剤も数年来の保有者からすると悲願のもので、
ずっと「妄想妄想」とカラカワレテいましたから。

高ぶる気持ちを抑えながら、適当に記事にまとめたいと思います。
あと、参考として、IR当時の記事をつけておきます。
QVMの第三相開始ir そーせい

1.喘息について(COPDとの違い)

喘息という病気については上に挙げたIRの中に書かれていますので、
引用させていただきます。

喘息について:
喘息は気道に慢性の炎症が生じることにより空気の流れが制限され、反復性の咳、息切れ、呼吸困難が引き起こされる呼吸器疾患です。喘息の発病、症状の誘発には様々なアレルギー誘発物質やウィルス、タバコの煙、科学物質などが関与しています。多くの患者さんは自然に、また治療により症状が改善しますが、これらの誘発因子に繰り返し接することで症状が増悪し、さらに炎症が持続することで気道がより過敏になり、重症化が引き起こされます 1。
小児から高齢者まで幅広い年齢層が罹患し、WHO では全世界で 2 億 3 千 5 百万人の喘息患者がいると推計しています 2

また、COPDとの違いは過去の記事にざっくりと載せていますので、
そちら(1.COPDという病気とは?)を参照ください。
そーせいとCOPD薬(その1 COPDという病気)

何らかのきっかけで肺に異常が発生する病気であり、
そういう発作が始まらなければ基本的には正常に肺は活動するものという理解でいいかと思います。

COPDは慢性的な異常でありますので、
喘息とCOPDは呼吸困難を同じように発生させはするものの
全く違う病気と考えた方がいいです。

喘息は発作の発生を抑える・予防する、起こった発作を早く安静化させること、
COPDは異常になった肺の活動を無理やり頑張らせること、
それらが現段階の薬に求められている役割じゃないかと思います。

2.喘息薬市場について

いろんな資料がありますが、
先日のそーせいの第2Qの説明会資料が新しくて簡潔にまとめられていましたので、
そちらを参考にするのがいいかと思います。
平成28年3月期第2四半期決算説明会 資料

p.11に喘息薬市場について触れられています。
2016Eで151億米ドル、2021Eには169億米ドルが
市場規模として予想されています。

p.10にCOPD薬市場について触れられていますが、
喘息薬はCOPD薬と比べて30%程度大きな市場です。
(COPDは2016Eで109億米ドル、2021Eには133億米ドル)

こういう大きな市場に入れば
ある程度の営業力と効能があると大きな売り上げが期待できますね。

参考になりますが、
呼吸器系の化け物薬であるアドエアやシムビコートは
3000MD以上を売り上げるものであります。
(両薬とも喘息及びCOPDの両方に適用)

喘息市場に一定以上の存在感をだせれば、
1000億円以上のブロックバスターができる可能性があります。

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3.QVM149について

この記事の最初にリンクしているIRに書いてありますので、
本文を引用して載せます。

当社 NVA237(グリコピロニウム臭化物)の導出先であるノバルティス社が、NVA237 を含有する新規 3 剤配合型吸入喘息治療薬 QVM149 の第Ⅲ相臨床試験を開始しましたので、お知らせいたします。
QVM149 は、当社導出の長時間作用性抗コリン薬(LAMA)グリコピロニウム臭化物とノバルティス社の長時間作用性β2 刺激薬(LABA)インダカテロールおよび吸入コルチコステロイド(ICS)フランカルボン酸モメタゾンの 3 剤を配合した 1 日 1 回吸入の固定用量配合剤です。本第Ⅲ相臨床試験は、標準的な ICS/LABA 配合剤では症状がコントロールできない中等症から重症の喘息患者さんを対象に実施されます。
グリコピロニウム臭化物は、当社とベクチュラ社が 2005 年 4 月に全世界の独占的開発・販売権をノバルティス社に導出しております。
ノバルティス社とのライセンス契約に基づき、当社は本臨床試験における最初の被験者への投与を契機に、3.75 百万米ドルのマイルストンを受理します。
ノバルティス社は QVM149 の承認申請を 2018 年に予定しています。
なお、本件による当期連結業績予想の変更はございません。

以上の内容だったわけですが、
今回の薬は最初に振れたように3つの合剤です。
LAMA + LABA + ICSの3つです。

そーせいに権利があるのはLAMAで、
現在はシーブリとして承認・販売されているものです。

LABAはオンブレス、ICSは開発中の薬なのでしょうか?
ちょっとそこは私の中で不明確ですので、
あとで調査しておきます。

3つの合剤は別に新しいことではなくて、他社でも開発が進められているものはあるようです。
なので、この薬に過剰な期待をするのは良くないかと。
(ライバル薬についてはどこか調べられたら追記する予定です。)

さらにICS/LABAでコントロールできない中等症から重症の喘息患者さんを対象と書かれておりますし、
ある程度ニッチな部分を攻めるわけですね。
そう考えると、3000MDとかの目標はちょっと遠いかも知れません。
(先々にCOPDへの適用拡大などが無ければですが。)

4.QVM149から発生予測されるマイルは?

最初にリンクしているIRより、
第Ⅲ相開始によるノバルティス社からの受領マイルは3.75MDです。

そして、順調に進めば、申請時と承認時の2回マイルが発生する予定です。
(2016年2Q決算資料を参照)

申請の予定は2018年とIRに記載されており、
そうすると通常ではその翌年の2019年に承認されるものと予想できます。

では、気になる今後の受領マイルを
これまで受け取ったシーブリやウルティブロの受領マイルから逆算してみましょう。
同じノバルティス社からですし、シーブリの兄弟薬になるわけですので、
ある程度相関していると思われますので。

まずは各々の受領マイルを振り返ります。

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4-1.シーブリの受領マイル

1.第Ⅲ相開始時 7.5MD(7.5MD)

A.開発品 NVA237 の第Ⅲ相臨床試験開始に関するお知らせ

2.承認申請時 12.5MD(5MD(欧州)+なし(日本)+7.5MD(米国))

A.導出品 NVA237 の欧州での承認申請および第Ⅲ相臨床試験(GLOW1 および GLOW3) 結果の学会発表について
B.導出品 NVA237 の日本での製造販売承認申請のお知らせ
C.NVA237 および QVA149 の米国 FDA による承認申請の受理について

3.承認時 22.5MD?(2.5MD(日本)+10MD(欧州)+10MD?(米国))

A.1日1回投与 COPD 治療薬シーブリ® 吸入用カプセル 50μg の日本における 製造販売承認取得に関するお知らせ
B.1日1回投与 COPD 治療薬 Seebri® Breezhaler® の欧州における製造販売 承認取得に関するお知らせ

C.新規COPD治療薬Utibron™ Neohaler®およびSeebri™ Neohaler®の 米国における承認取得のお知らせ

4-2.ウルティブロの受領マイル

1.第Ⅲ相開始時 7.5MD(7.5MD)

A.導出品 QVA149 第Ⅲ相臨床試験開始、マイルストン受領について

2.承認申請時 17.5MD(5MD(欧州)+なし(日本)+12.5MD(米国))

A.新規1日1回投与 COPD 治療薬 QVA149 の欧州での導出先による 承認申請に関するお知らせ
B.新規1日1回投与 COPD 治療薬 QVA149 の日本での導出先による 承認申請に関するお知らせ
C.NVA237 および QVA149 の米国 FDA による承認申請の受理について

3.承認時 25MD?(2.5MD(日本)+10MD(欧州)+12.5MD?(米国))

A.本邦初の LABA/LAMA 配合剤である1日1回吸入の慢性閉塞性肺疾患治療薬 ウルティブロ® 吸入用カプセル(QVA149)が日本における製造販売承認を取得
B.LAMA/LABA 配合剤として世界初の1日1回吸入慢性閉塞性肺疾患治療薬 「ウルティブロ® ブリーズへラー® 」(QVA149)が欧州における製造販売承認を取得
C.新規COPD治療薬Utibron™ Neohaler®およびSeebri™ Neohaler®の 米国における承認取得のお知らせ

以上の数字になります。

これらのことから、QVM149が第Ⅲ相で3.75MDを受領したことを考えると、
シーブリやウルティブロの半分程度のマイルが入る予定になることかと考えられます。

つまり、承認申請時に6MD~9MD、承認時に10MD~12.5MDになるかと。
今のそーせいからすると、小さくはない数字ですね。

そして、2020年以降はロイヤリティーが入ることかと思います。
こちらに関しては、予測はまだまだできませんが、
単純に考えると3つのうちの1つの権利であるために今の半分程度の2.5%前後になるかと。

そうなった場合、売上が年間に200MDだと5MD、1000MDだと25MDです。
棚からぼた餅と考えると、相当に美味しい内容になります。

さらに、重要なのは適用拡大による特許の延長です。
今回のQVM149のみではロイヤリティーの期限は伸びません。
QVM149について追加情報 そーせい

しかし、COPD薬⇒COPD薬+喘息薬となると話は変わってくる可能性があります。(引用先は捜索中)
TPP関係も含めて、今回の適用拡大は単純にQVM149の売上だけじゃなく、
ウルティブロやシーブリからの総収益が拡大する可能性があることが一番のポイントかと思います。

2015年12月29日 記述

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そーせいと喘息(QVM149)」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: そーせい 過去履歴(2015年12月まで) | 空投資家の備忘録

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