直近にヘプタレス社が公開したCorporate OverviewのPL市場規模について
追加メモの続きです。
前回の私のメモはこちらに。
ヘプタレス社のCorporate Overview – 2016_6月(パイプライン進捗状況について)
ヘプタレス社のCorporate Overview – 2016_6月(PL市場規模(新規公開について その1)
ヘプタレス社のCorporate Overview – 2016_6月(PL市場規模(新規公開について その2)
ヘプタレス社の資料はこちらに。
Corporate Overview 2016 (六月)
前の決算時の発表資料はこちら。
平成28年3月期決算説明会 資料(そーせいHP)
今回は新規公開案件の中からI/O mAbsとUndisclosed等の
市場規模などを見て
ぼんやりと思ったこととをザックリメモってみます。
誤訳・誤解がたくさんあると思いますが、
そのあたりは責任を持ちませんのでご承知を。
主にp.17を見てください。
<注意>
もしもおかしな点があれば、ご連絡をお願いします。
(たぶん空回りしない投資へ(PC用?)のどこかの記事に
コメントを頂ける方が確実に反応できます。)
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6.I/O mAbs
6-1.簡易説明
Oncology(腫瘍学?)が対象のようです。
癌 (がん) などの腫瘍の原因・治療などについて研究する学問分野とググったらでてきました。
cancerとの違いはよくわからないです。
ちなみにA2Aは「Novel approach aiming to
increase effectiveness of
cancer immunotherapy 」と書いてある。
どこかで違いを調べたいものです。
6-2.患者数
Multiple cancer indicationsとあり、
色んなガンの指標?印?ってことですかね?
んー、後に書きますが比較役がオプシーボなので、
そういう薬なんでしょうね。
数が書いていないということは適用範囲が非常に広いということなんでしょうが、
オプシーボ拡大中なので、この感じだとまだまだよくわからないです。
6-3.市場規模
ここもまたMultiple cancer indicationsとの記載。
よくわからないので、スキップです。
6-4.開発薬の予想ピーク
>$2bn(2000億円以上)。
非常に広範囲で大きな規模のターゲットということなんでしょうね。
どこまで適用範囲が広がるか?
どれだけ強い効能が期待できるか?
これらがわからないとライバルも多そうなので
具体的な数字に落とし込むには時間がかかるんでしょうね。
6-5.比較薬
Yervoy $2bn (est.)とOpdivo $5–7.5bn (est.)がその他とあるため、
どれだけの市場を考えているのかよくわかりませんが、
よっぽどの自信がなければ後追いで
これらの競合薬に食い込んでいくのは難しいんじゃないかなと思います。
どこと提携するつもりでしょうかね?
ガンですし、またAZでしょうか?
かなりの営業力は必要だと思いますが。
6-6.導出の行方
ほぼ間違いなく導出だと思います。
治験規模も相当大きなものでしょうし、
難易度が非常に高いがん領域ですから、
人員を考えても自社は厳しいでしょう。
どこに導出するか?
いつ導出するか?
そこが焦点かなと考えていますがどうなるんでしょうね?
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7.Undisclosed(Cushing’s disease)
7-1.簡易説明
Cushing’s diseaseはクッシング病が対象のようです。
このクッシング病についてはクッシング病(下垂体性ACTH分泌亢進症)(難病情報センターHP)を参照に。
1. 「 クッシング病 」とはどのような病気ですか
副腎皮質ステロイドホルモンの1つであるコルチゾールというホルモンが過剰に分泌され、満月様顔貌や中心性肥満など特徴的な症状を示す病気をクッシング症候群といいます。このコルチゾールは生きて行くのに不可欠なステロイドホルモンで、下垂体から出てくるACTHというホルモンによって促進されます。ACTHは、さらに上位の脳にある視床下部から分泌されるCRHというホルモンの調節を受けています。この視床下部CRH-下垂体ACTH-副腎コルチゾール系の中で、結果的に副腎のコルチゾールが過剰に産生・分泌され特徴的な症状を示す状態をクッシング症候群といいます。クッシング症候群の中にもいくつか原因があります。ACTHが過剰に分泌され、その結果コルチゾールが増える状態をACTH依存性クッシング症候群といいます。さらにこの中で下垂体に原因がありACTHを過剰に出す病気をクッシング病、下垂体以外からACTHが過剰に分泌される病気を異所性ACTH症候群といいます。一方、副腎が原因でコルチゾールを過剰に分泌する状態をACTH非依存性クッシング症候群または副腎性クッシング症候群といいます。
遺伝ではなく、発症も子供や大人でまちまちの様子。
合併症なども含めて発症すると辛いですね。
7-2.患者数
32500人程度です。米国とEU-28内ですが。
かなり小さい規模ですね。
7-3.市場規模
$0.2bn(200億円強)と小さくはない規模ですね。
おおよそですが、200億円 / 3万人 ≒ 66万円 / 人ということですか。
7-4.開発薬の予想ピーク
$0.2-0.3bn(200億円強~300億円強)。
現在の市場を丸ごと飲み込むつもりですかね。
かなり効能に自信があるのでしょう。
7-5.比較薬
その他も含めてですがSigniforが$0.2bn (est.)。
あまり効かないけど、使わないよりマシで使われているのかな?と妄想しています。
7-6.導出の行方
これはかなりの確率で単独で進めるつもりかと思います。
希少疾患ですから。
市場があるところに追いかけで参入ですが、
わざわざ入るということは、
ターゲットがかなり明確にわかっている可能性が高いですね。
市場規模を丸ごと飲み込むようなピークを考えているわけですから。
確実に効能があるような薬が、
難病患者さんたちのてに早く届けばいいなと綺麗事も考えるわけで、
どれも成功して欲しいですが、
これは特に成功して欲しい薬の一つですね。
CandidateをUndisclosedとあえてしている理由がやや気になります。
非常に広く知られたGPCRの一つであれば
わざわざ隠す必要はないでしょうし。
反対に知られていないということは
それをターゲットとする薬の先例がほとんどない可能性もあり、
失敗のリスクは大きめかもしれません。
ただ、例え失敗してしまったとしても
市場規模が小さいために
治験費用は他の大型薬と比べれば
それほど大きくないでしょうから企業存続の致命傷にはならないでしょう。
とにかく自社開発品の候補となるものの進捗は特に気になりますね。
2016年 7月 2日 記述
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