MTL-CEBPAの前臨床結果(MiNA社) その4 まとめと結論と感想

先の記事の続きです。

前回の記事はこちらです。

MTL-CEBPAの前臨床結果(MiNA社) その1

MTL-CEBPAの前臨床結果(MiNA社) その2

MTL-CEBPAの前臨床結果(MiNA社) その3

引用はこちら
Pre-clinical liver cirrhosis data presented at AASLD 2016(MiNA社HPのClinical Developmentより)

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4.SUMMARY & CONCLUSIONS(まとめと結論)

まとめは4つで構成されています。

4-1.1つ目の文章

In the 13 week model, two week treatment of MTL-CEBPA
reversed histological features of liver fibrosis (Fig 1) as well as
markers of liver injury (Fig 2). Treatment improved liver function as
judged by a reduction in bilirubin to near normal levels and an
increase in albumin (a target gene of C/EBP-α) (Fig 3).

13週間のマウス実験の総評です。
図1~3の結果から2週間の治療で各マーカー等を改善させれたことから
「a target gene of C/EBP-α」に効果があったとしています。

4-2.2つ目の文章

Similar liver function benefits were seen in the 36 week model both
during and beyond 14 week treatment with MTL-CEBPA. In
addition MTL-CEBPA attenuated hyperammonaemia (Fig 5) and
ameliorated ascites (Fig 6). Liver function benefits culminated in a
significant improvement in survival (Fig 7).

36週間のマウス実験の総評です。
図5~7の結果から14週間の治療で肝機能を有意に改善できている。

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4-3.3つ目の文章

Overall the data demonstrate in these pre-clinical models that
saRNA to CEBPA delivered to the liver using a SMARTICLES®
formulation can result in a very significant impact on both liver
failure and survival.

両試験の総評です。
薬剤(NOV340 SMARTICLES®)を使って
saRNAであるCEBPAを肝臓へ送り込むことで、
肝臓不全や生存率にとても優位な結果を示せた。

4-4.4つ目の文章

Based on these results and also positive data in a liver cancer
model (data not shown) MTL-CEBPA has advanced into a clinical
trial in patients with liver cancer. The trial will look for evidence of
improved liver function, aiming to validate clinically this exciting
pre-clinical data in models of liver failure.

今後の話です。

これらの結果からMTL-CEBPAを肝臓がんの臨床試験に進める。
これらの試験が肝不全での前臨床データとして、
肝機能改善の手がかりとなるだろう。

以上で内容を終わります。

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5.読み終わっての感想

非常にスマートな結果ですね。
肝機能を比較的軽い症状から末期の症状まで
明確に改善できている。

マウスと人間との差がどれほどあるかは不明ですが、
期待のできる内容だと思います。

また、この結果から肝臓機能全般への発展が期待できますね。
NASHも会社から例示されていましたが、
その理由もわかります。

人間での効果だけではなく副作用も心配ですので、
肝臓がんからスタートしたのも理解できます。

抗がん剤であれば、
比較的重い副作用でも利用可能ですからね。

副作用のレベル次第で
軽度から使えるか重度からしか使えないか等を
判断できる材料になります。

治験開始はたしか一昨年(2016年)の5月でした。

First-in-Human Safety and Tolerability Study of MTL-CEBPA in Patients With Advanced Liver Cancer (OUTREACH)

去年の買収時に言われていたことは、
遅くとも2018年中に結果が出るということで、
早ければ初夏にも出るかもしれません。

どうなるか楽しみですね。

2018年 2月 17日 記述

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投稿者: wpmaster

私はメーカー技術員として働いている30代のおっさんリーマンです。 やる気がないわけではないですが、サラリーマン生活に一生を捧げるほど燃えてはおらず、奥さんと子供のためにも最低限の稼ぎをと思って過ごしております。 投資歴は10年以上になりますが、資産は大したことありません。 のんびりと、しかし確実に資産を増やせるように投資能力を研鑚できればと思います。

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